デューイ・メダル(Dewey Medal)は、アメリカ図書館協会(ALA)が、図書館学や図書館サービスにおける「近年の創造的な専門的業績」を顕彰するために授与していた賞です。この賞は、アメリカを代表する図書館員であり、デューイ十進分類法(DDC)の創始者として知られるメルヴィル・デューイにちなんで名付けられました。
デューイ・メダルの概要と選考プロセス
1951年に創設されたデューイ・メダルは、2019年に廃止されるまで毎年授与されてきました。受賞対象となったのは、図書館のリーダーシップ、図書館運営における革新性、そして図書館サービスの発展など、幅広い分野での重要な貢献です。
選考は、まずALA会員からの推薦で候補者が集められ、その後ALA表彰委員会による審査が行われ、最終的にALA理事会の承認を得て決定されるという流れでした。
歴代の主な受賞者
デューイ・メダルには長い歴史があり、図書館界を代表する多くの人物が受賞してきました。主な受賞者とその業績は以下の通りです。
- 1952年:カールトン・B・ジョッケル — 図書館職能の発展と図書館教育への貢献
- 1960年:ハロルド・ランクール — 図書館史および書誌学分野での卓越した業績
- 1965年:ラルフ・R・ショー — 図書館における技術の革新的な活用と、図書館自動化分野でのリーダーシップ
- 1970年:レスター・アシハイム — 図書館文献、図書館教育、知的自由への多大な貢献
- 2000年:パトリシア・グラス・シューマン — 国際的な図書館活動への貢献と知的自由の擁護
- 2019年(最終受賞):バーバラ・ストリプリング — 公共図書館サービスにおける先駆的な業績と、多様なコミュニティへの献身的な奉仕
2019年の廃止とその反応
2019年にデューイ・メダルが廃止されたことに対しては、賛否両論が寄せられました。急速に変化する現代の図書館環境の中で、この賞はもはや時代に合わなくなったと懸念するALA会員もいれば、図書館学における重要な業績を認定し称えることは今なお意義があると考える人々もいました。
デューイ・メダルが残したもの
現在は授与されていないものの、デューイ・メダルは図書館関連の賞の歴史における重要な一章として記憶されています。これまでの受賞者たちは図書館職能の発展に多大な貢献を果たし、図書館とそれが支える地域コミュニティに永続的な影響を残し続けています。