1930年代、子どもたちは経済的に厳しい時代を生きながらも、身近な道具を使ったシンプルで創造的な遊びに夢中になっていました。屋外で体を動かす遊びから、家の中で楽しめるゲームまで、その種類は実に多彩です。ここでは、当時の子どもたちに人気だった遊びを「屋外」と「屋内」に分けてご紹介します。
屋外で楽しまれた定番ゲーム
- ビー玉遊び(マーブルズ)
地面に描いた円や穴を使い、ガラス製のビー玉を指で弾いて相手のビー玉を弾き出す、あるいは穴に入れることを競う古典的な遊びです。当時の子どもたちの間で熱狂的な人気を誇りました。 - スティックボール
ほうきの柄をバット代わりにし、ゴムボールを打って行う野球のような遊びです。本格的な用具がなくても楽しめることから、都市部の路地などで広く親しまれていました。 - 缶蹴り(キック・ザ・カン)
空き缶を蹴り飛ばした後、みんなで隠れ、「鬼」役が缶を取り返しながら他のプレイヤーを見つけてタッチする遊びです。日本でもおなじみの遊びとして受け継がれています。 - レッド・ローバー
2チームに分かれて向かい合い、手をつないだ列を作るアメリカ発祥のチーム遊びです。「レッド・ローバー、レッド・ローバー、〇〇ちゃんをこっちへ送って!」と相手チームの名前を呼び、呼ばれた子が相手の手をつないだ列を突破できるか挑戦します。 - 縄跳び
2人が縄を持って回し、他の子が順番に飛ぶ遊びです。歌に合わせて飛んだり、技を競ったりと、一人でも複数人でも楽しめる万能な遊びでした。
家の中で楽しめた屋内ゲーム
- ボードゲーム
「モノポリー」「スクラブル」「クルー(Clue)」などのボードゲームは、1930年代に爆発的な人気を獲得しました。特にモノポリーは大恐慌の時期に発売され、不況の中で家族の娯楽として大きな支持を受けました。 - カードゲーム
「ゴーフィッシュ」「クレイジーエイツ」「ババ抜き(オールドメイド)」といった手軽なカードゲームが家庭で広く楽しまれていました。安価で場所を取らないことも魅力でした。 - ヨーヨー
指に糸を巻き付けて操り、さまざまなトリックを披露するヨーヨーは、当時の子どもたちの間で一大ブームとなったおもちゃです。技のレパートリーを競い合う姿が各地で見られました。 - 紙人形(ペーパードール)
雑誌や新聞に掲載された紙人形を切り抜いて着せ替え遊びをするのが流行しました。店頭で専用のセットを購入することもでき、幅広い年齢の子どもたちに愛されました。 - ラジオ番組
「ローン・レンジャー」や「ザ・シャドウ」などのラジオ番組は、子どもたちにとって最大のエンターテインメントの一つでした。家族そろってラジオの前に集まり、物語に耳を傾けるのが当時の典型的な夜の過ごし方でした。
困難な時代だからこそ育まれた創造力
以上のように、1930年代の子どもたちの遊びは、お金をかけずに楽しめるものが中心でした。世界恐慌による経済的苦境の中でも、子どもたちは身の回りの道具と想像力を駆使して、工夫あふれる遊びを生み出していきました。こうしたシンプルな遊びの数々は、現代の私たちにも、モノがなくても楽しみ方は無限にあることを教えてくれるかもしれません。