ロアノークとジェームズタウンの共通点
ロアノークとジェームズタウンは、いずれも北アメリカにおけるイングランド人入植者による初期植民地です。ロアノークは1585年にノースカロライナ沿岸に、ジェームズタウンは1607年にバージニア沿岸に建設されました。両植民地とも、病気、飢饉、先住民族との紛争など、数多くの困難に直面しましたが、その一方で、自給自足の共同体の確立や重要な経済活動の発展といった初期の成功も収めています。
ここでは、ロアノークとジェームズタウンの主な類似点を5つの観点から紹介します。
1. どちらもイングランド人入植者によって建設された
ロアノークはサー・ウォルター・ローリーが支援する入植団によって建設されたのに対し、ジェームズタウンはジョン・スミス船長らが指導的な役割を果たした入植団によって建設されました。いずれも16世紀末から17世紀初頭にかけて、当時のイングランドによる北米植民地化の最前線に位置づけられる事業でした。
2. 北アメリカの東海岸沿いに位置していた
ロアノークはノースカロライナ沿岸のロアノーク島に、ジェームズタウンはバージニアのジェームズ川沿いに位置していました。海からのアクセスが容易な沿岸部への立地は、本国イングランドとの往来や物資の補給を意図したものであり、両植民地に共通する戦略的な選択でした。
3. 厳しい環境の中で数多くの困難に直面した
ロアノークは、病気、飢餓、先住民族との衝突などの要因により、わずか数年で放棄されました。入植者の行方が分からなくなったことから、「失われた植民地(Lost Colony)」としても広く知られています。一方、ジェームズタウンも病気や深刻な飢饉により一時的に壊滅的な状況に陥りましたが、最終的には再建され、恒久的な植民地として存続することに成功しました。
4. 初期の成功も収めている
ロアノークでは、北アメリカにおいてイングランド人の子どもとして初めてヴァージニア・デアが誕生したと記録されています。これは新大陸におけるイングランド人定住の歴史的な節目となりました。また、ジェームズタウンは北アメリカで最初の恒久的なイングランド植民地となり、後の英領アメリカの基礎を築きました。
5. 現在も重要な史跡として公開されている
ロアノークとジェームズタウンは、どちらも今日では一般公開されている貴重な歴史遺産です。ロアノーク島には、北米初のイングランド入植地を記念する「フォート・ローリー国定史跡(Fort Raleigh National Historic Site)」があり、ジェームズタウンには、北米初の恒久的イングランド植民地を記念する「ジェームズタウン国定史跡(Jamestown National Historic Site)」が設けられています。訪問者は当時の入植の様子や歴史的背景について学ぶことができます。
まとめ
ロアノークとジェームズタウンは、創設の背景、立地、直面した苦難、そして歴史的意義の多くの面で共通点を持つ初期イギリス植民地です。ロアノークが謎の消失を遂げたのに対し、ジェームズタウンは永続的な植民地として発展したという違いはあるものの、両者はともに北アメリカにおけるイギリス植民地化の出発点を今に伝える、欠かすことのできない歴史遺産といえます。