1840年に起きた歴史上最も重要な出来事として広く挙げられるのが、阿片戦争(第一次阿片戦争、1839年〜1842年)の本格的な開戦です。
イギリスによる武力介入
イギリスは、中国国内における阿片(アヘン)市場を軍事的な力によってでも維持しようと図り、強力な砲艦(ガンボート)を中国沿岸へ派遣しました。莫大な利益をもたらす阿片貿易を守るため、当時世界最強と謳われたイギリス海軍が武力行使に踏み切ったのです。
これに対し清国側は、林則徐による阿片取締りの強化などで抵抗しましたが、装備・戦術ともに劣勢であり、戦局はイギリスに大きく傾いていきました。
南京条約と香港の割譲
この戦争の間接的かつ重大な結果として、1842年に調印された「南京条約」により、清は近代初となる大規模な領土割譲を余割譲を余儀なくされました。翌1843年には、もともと中国領であった香港島が、正式にイギリス王室直轄の植民地(王領植民地)となったのです。
阿片戦争は、しばしば「近代中国史の始まり」と位置づけられる屈辱的な出来事であり、その後の中国と欧米列強との不平等条約体制の形成、ひいては20世紀のアジア情勢全体にも深い影響を及ぼしました。