アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)の時代、多くのアフリカ系アメリカ人は、この革命が自分たち自身の解放につながると信じ、愛国者(パトリオット)側に希望を託しました。彼らがそう考えた背景には、主に次の3つの理由があります。
1. 自由と平等という革命の理念への期待
第一に、独立革命の思想そのものが「自由」と「平等」という原則に深く根ざしていたことが挙げられます。「すべての人間は平等に創られている」という独立宣言の一節に触れた多くのアフリカ系アメリカ人は、植民地の人々が掲げる理想は自分たちにも等しく当てはまるはずだ、白人と同じ権利と自由を享受できるべきだと確信するようになりました。
2. 社会的・政治的変動がもたらした機会
第二に、革命は社会と政治に大きな動揺をもたらし、奴隷制度という既存の体制に挑戦する絶好の機会を生み出しました。多くのアフリカ系アメリカ人は兵士として従軍し、また労働や後方支援などを通じて戦争に貢献しました。自分たちの働きが認められ、自由を勝ち取ることにつながるだろうという期待があったからです。実際、一部の地域では、兵役と引き換えに奴隷から解放される例も見られました。
3. 新しい州憲法による法的变化
第三に、革命の結果として各州が新しい憲法を制定した点が重要です。ペンシルベニア州やマサチューセッツ州など一部の州では、憲法や裁判を通じて奴隷制度が廃止へと向かい、他の州においても法的根拠に基づいて奴隷制に異議を唱える道が開かれました。こうした動きは、革命が最終的に全国で奴隷制度を終わらせるだろうという希望を、アフリカ系アメリカ人の間に広く抱かせることとなったのです。
このように、理念・機会・法制という3つの側面から、アメリカ独立革命はアフリカ系アメリカ人にとって自由への大きな希望となりました。とはいえ、奴隷制度が完全に廃止されるまでには、その後さらに長い歳月と闘いが必要となるのでした。