オセアニアの歴史

「ハワイ」スタンプ入り1935年アメリカ5ドル紙幣の価値は?実在性の真相を解説

結論から言うと、1935年発行の「HAWAII」スタンプ付きアメリカ5ドル紙幣は存在しません。もしそのような紙幣の話を目にした場合、それは誤った情報か、偽造品である可能性が高いです。

なぜ1935年のハワイ5ドル紙幣は存在しないのか

理由1:1935年に5ドル紙幣は発行されていない

アメリカ合衆国は1935年に5ドル紙幣を発行していません。当時の5ドル紙幣は「1934年シリーズ(Series 1934)」として発行されており、1935年に新しい5ドル紙幣のシリーズは作られませんでした。ちなみに、1935年シリーズとして発行されたのは1ドル銀券(シルバーサーティフィケート)のみです。

理由2:ハワイはまだ州ではなかった

ハワイがアメリカの50番目の州となったのは1959年のことです。1935年当時、ハワイは準州(テリトリー)であり、正式な州ではありませんでした。

実際に存在するのは「1934年シリーズ」のハワイ紙幣

ただし、「HAWAII」の文字が刻印された5ドル紙幣そのものが存在しないわけではありません。実在するのは1934年シリーズの連邦準備券(Federal Reserve Note)です。

これらの紙幣は、第二次世界大戦中の1942年、日本軍によるハワイ占領の可能性に備えて特別に発行されました。表面と裏面に大きな「HAWAII」の文字が茶色で上書き印刷されており、万が一島が占領された場合には、この紙幣全体を直ちに無効化できる仕組みになっていたのです。

ハワイ上書き紙幣の価値

本物の1934年シリーズ「HAWAII」5ドル紙幣は、現在ではコレクターの間で高い人気を誇る品です。価値は保存状態によって大きく異なり、流通使用された状態のものでも数百ドル程度、美品や未使用に近い状態のものであれば数千ドルに達することもあります。

お手元に紙幣をお持ちで、その価値を正確に知りたい場合は、信頼できる紙幣鑑定機関やコイン・紙幣の専門ディーラーに相談することをおすすめします。