南アメリカの歴史

奴隷が最も多く住んでいた場所はどこ?1850年代アメリカ南部の実態

1850年代のアメリカにおける奴隷の分布

1850年代のアメリカ合衆国では、奴隷の大多数が南部諸州に居住していました。とりわけ奴隷人口が集中していたのは、バージニア州、ジョージア州、ミシシッピ州、アラバマ州、サウスカロライナ州です。

「コットンベルト」と呼ばれた地域

これらの州は「コットンベルト(綿花地帯)」あるいは「ディープサウス(深南部)」と称されることが多く、経済の大部分が農業に強く依存していました。

なかでも中核を担っていたのが、商品作物としての綿花の栽培です。綿花は当時のアメリカ最大の輸出産品であり、その生産を支える労働力として、膨大な数の奴隷が使役されていました。

奴隷制が拡大した背景

1793年の綿繰り機(コットン・ジン)の発明以降、綿花生産は急速に拡大し、それに伴って奴隷労働への需要も増加していきました。1860年の国勢調査では、アメリカ国内の奴隷人口は約400万人に達したとされており、その大多数がこの南部の綿花地帯に集中していました。