世界最高峰のコイン「1933年ダブルイーグル」とは
アメリカのレアコインの中で最も高価とされているのが、1933年に鋳造された20ドル金貨「ダブルイーグル(Double Eagle)」です。このコインは、1933年以降にアメリカで鋳造された20ドル金貨として現存が確認されているほぼ唯一の存在であり、世界で最も価値のあるコインの一つとされています。
2002年のオークションでは759万ドル(当時のレートで約9億円)という驚異的な価格で落札されました。さらにその後、2021年には別の1枚が約1,890万ドルで落札され、コインオークションにおける落札額の世界記録を更新しています。
彫刻家セント=ゴーデンスによる傑作デザイン
ダブルイーグルは、アメリカを代表する彫刻家アウグストゥス・セント=ゴーデンス(Augustus Saint-Gaudens)によってデザインされました。表面には立体感あふれる「ハイレリーフ(高浮き彫り)」技法で自由の女神が、裏面には力強く飛翔する鷲(イーグル)が描かれており、その美しさから「最も美しいアメリカコイン」とも称されています。
大恐慌により流通しなかった幻の金貨
1933年にはダブルイーグルが多数鋳造されましたが、世界大恐慌の影響により、一般市場へは一切流通しませんでした。当時のアメリカ政府は金貨の流通を停止する方針をとり、鋳造されたコインのほぼすべてが溶かされて処分されたのです。
その結果、公式に個人の所有が認められているのはわずか1枚のみ。この圧倒的な希少性こそが、1933年ダブルイーグルを世界でも屈指のレアコインたらしめている最大の要因となっています。コレクターや投資家にとって、まさに「夢のコイン」と呼ぶにふさわしい存在といえるでしょう。