1959年に発行されたアメリカ合衆国の10セント硬貨(ダイム)をお持ちの方も多いのではないでしょうか。「アイゼンハワーの10セント硬貨」という表現を目にすることもありますが、正確には1959年のダイムの表面に描かれているのはフランクリン・ルーズベルト大統領の肖像です。アイゼンハワー大統領が肖像となったのは1971年以降の1ドル硬貨であり、いわゆる「アイゼンハワー・ダイム」は存在しません。
1959年ダイムの基本スペック
1959年当時のダイムは、現在の白銅貨とは異なり銀90%・銅10%の組成を持つ「シルバー・ダイム」です。重量は約2.5g、直径は17.91mm。表面にはルーズベルト大統領、裏面には松明(トーチ)とオリーブ・オークの枝がデザインされています。この銀含有量こそが、1959年ダイムの価値を支える大きな要因となっています。
状態(グレード)による価値の違い
流通品の場合
日常のやり取りで使われた傷や摩耗のある流通品は、おおむね0.15〜0.25ドル程度から取引されます。ただし、1964年以前のダイムは銀地金としての価値(バルク価値)が下限となるため、銀価格の上昇局面ではこれを大きく上回ることもあります。
未使用品の場合
未使用のまま保存されていたコインは、1ドルから10ドル以上の評価がつきます。特に、裏面の松明を巻く帯(バンド)が完全に浮き彫りになっている「フルバンド(Full Bands)」と判定されたものは希少性が高く、高グレードのものでは数十ドル規模のプレミアムが付くこともあります。
ミントマーク(造幣局マーク)の見分け方
1959年のダイムは、以下の2つの造幣局で鋳造されました。
- フィラデルフィア造幣局(P):ミントマークの刻印なし。最も発行数が多く、一般的なタイプです。
- デンバー造幣局(D):裏面下部に「D」の刻印あり。こちらも比較的入手しやすいタイプです。
なお、1959年にサンフランシスコ造幣局はダイムを鋳造していません。「1959-S」の刻印があるものは本来存在しないため、もし目にした場合は偽物や誤った情報の可能性が高いので注意しましょう。
価値を下げないための保管ポイント
- 洗浄しない:磨いたり洗剤で洗ったりすると表面が傷つき、かえって価値が下がります。
- 個別保管する:柔らかいコインホルダーやフリップに入れ、直射日光と湿気を避けて保管します。
- 鑑定を活用する:高価そうな品はPCGSやNGCなどの第三者鑑定機関に依頼すると、信頼性のあるグレード評価が得られます。
まとめ
1959年のダイムは、流通品なら銀価値ベースの小額、未使用品なら1ドル以上、フルバンドや高グレード品ではさらに高値が期待できるコインです。まずは手元のコインのミントマークと状態を確認してみてください。思わぬプレミアムが隠れているかもしれません。