歴史上の人物

5ドル紙幣に赤い印章とシリアル番号があるのはなぜ?「合衆国紙幣」の正体と価値を解説

古い5ドル紙幣の中には、緑ではなく赤い印章(レッドシール)と赤いシリアル番号が印刷されているものがあります。「もしかして偽札?」と不安になる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。これは本物のアメリカの法定通貨で、「合衆国紙幣(United States Note)」と呼ばれる特別な種類のお札なのです。

赤い印章の5ドル紙幣は「合衆国紙幣」

アメリカの紙幣は、発行主体によっていくつかの種類に分けられています。現在流通しているほとんどのお札は、連邦準備制度(Federal Reserve)が発行する「連邦準備券(Federal Reserve Note)」で、印章とシリアル番号は緑色です。

一方、赤い印章と赤いシリアル番号が付いたお札は、アメリカ財務省が直接発行した「合衆国紙幣(United States Note)」、別名「法定通貨券(Legal Tender Note)」です。政府が自らの信用に基づいて直接発行した紙幣であり、この赤い印章こそがその証となっています。

いつまで発行されていたのか

合衆国紙幣は19世紀から20世紀にかけて長きにわたり発行されてきましたが、1960年代に段階的に廃止されました。5ドル額面では1963年シリーズが最後となり、以降は連邦準備券へと一本化されています。つまり、赤い印章の5ドル紙幣をお持ちの場合、それは少なくとも半世紀以上前の歴史的なお札だということになります。

「赤い印章は1ドルと2ドルだけ」は誤り

「赤い印章が付いているのは1ドル札と2ドル札だけ」という情報を目にすることがありますが、これは誤りです。実際には2ドルと5ドルの合衆国紙幣が1963年シリーズまで大量に発行されており、今日のコレクター市場でも頻繁に見られます。さらに高額面では、1966年シリーズの100ドル合衆国紙幣も存在します。

手持ちのお札の価値はどのくらい?

残念ながら、一般的な1963年シリーズの5ドル合衆国紙幣は発行枚数が多いため、流通品であれば額面の5ドル前後の価値にとどまるのが実情です。ただし、以下のような条件に当てはまる場合は、コレクター価値が大きく上がる可能性があります。

  • 未使用(UNC)状態:折れ目や汚れのない美品
  • スターノート(★マーク付き):印刷不良の代替として発行された希少なお札
  • 珍しいシリーズ年や財務官署名の組み合わせ
  • 印刷ズレなどのエラー品

まとめ

赤い印章とシリアル番号が付いた5ドル紙幣は偽物ではなく、アメリカ財務省が直接発行した「合衆国紙幣」です。1963年シリーズを最後に発行が終了した歴史的なお札であり、状態やシリーズによってはコレクターからの需要もあります。手元にある場合は、無理に使い込まず、折り目がつかないよう大切に保管しておくことをおすすめします。