1913年リバティヘッド・ペニー(1913年インディアンヘッド・ペニーとも呼ばれます)は、公式に流通することのなかった、非常に稀で価値の高いコインです。彫刻家ヴィクター・D・ブレナーの手によるデザインで、表面にはネイティブ・アメリカンの羽飾り、裏面には小麦などの意匠があしらわれ、「Liberty(自由)」の文字も刻まれています。材質は銅製で、直径は19ミリメートルです。
1913年リバティヘッド・ペニーのデザイン詳細
表面(オブバース)
表面には、3枚の羽根を備えたネイティブ・アメリカンの羽飾りが描かれています。羽飾りの上部には「UNITED STATES OF AMERICA」、下部には「LIBERTY」の文字が刻まれ、コインの最下部には年号「1913」が配されています。
裏面(リバース)
裏面には、小麦・トウモロコシ・綿花を組み合わせた花輪があしらわれています。上部には「ONE CENT」、下部には「E PLURIBUS UNUM(多数から一つへ)」の銘が刻まれ、ミントマーク(造幣局マーク)は裏面側に配置されているのが特徴です。
なぜ流通しなかったのか
このデザインは、1859年から長く流通してきたインディアンヘッド・ペニーの後継として考案されたものでした。しかし、当時の財務長官ウィリアム・マカドゥーが「既存のインディアンヘッド・ペニーとあまりにも似通っている」と判断し、デザインを却下。その結果、1913年リバティヘッド・ペニーは正式な発行・流通には至らず、幻のコインとなったのです。
現在の価値とコレクター人気
今日、1913年リバティヘッド・ペニーは収集家の間で垂涎の的となる稀少コインです。現存数は数百枚程度と推定されており、状態の良い個体は10万ドル(日本円で約1,500万円)を超える高値で取引されることもあります。アメリカ貨幣史における「発行されなかったデザイン」という特別な背景が、その希少価値をさらに高めています。