1913年リバティヘッド・ニッケルとは
1913年リバティヘッド・ニッケル(Liberty Head Nickel)は、アメリカ貨幣収集界において最も希少かつ高価な硬貨の一つとして知られています。現存が確認されているのはわずか5枚のみで、すべて個人のコレクターが所有しています。この硬貨は公式に流通することはなく、その存在が一般に知られるようになったのは1920年のことでした。
基本スペック
- 評価額:約3,000ドル~4,000ドル(状態により変動、オークションでは数百万ドルに達する例もあり)
- 発行枚数:5枚
- デザイナー:チャールズ・E・バーバー(Charles E. Barber)
- 素材:銅75%、ニッケル25%
- 重量:5グラム
- 直径:21.2mm
- 厚さ:2.0mm
誕生の背景と「タイプ2」の謎
1913年リバティヘッド・ニッケルは、フィラデルフィア造幣局で鋳造されました。本来この硬貨はパターンコイン(試作貨)として位置づけられており、新しいデザインを試験する目的で制作される予定でした。しかし、そのうち5枚が通常のニッケル用の blanks(原板)に誤って打たれてしまい、これらは「タイプ2」と呼ばれる特別な存在となりました。
この製造上の偶然が、後世における伝説的な価値の起源となったのです。
驚異的な市場価値
タイプ2の1913年リバティヘッド・ニッケルは、世界で最も価値の高い硬貨の一つに数えられます。直近では2018年のオークションで450万ドルという驚異的な価格で落札されており、その希少性と歴史的価値の高さを物語っています。
わずか5枚しか現存しないこの硬貨は、今後もコレクターや投資家たちの注目を集め続けることでしょう。アメリカ貨幣史における謎とロマンを体現する、まさに「幻の一枚」です。