この記事では、アメリカ軍が発行した軍事支払証明書(Military Payment Certificate、略称:MPC)のうち、額面10セントの「シリーズ481」について、表面と裏面それぞれのデザインや記載内容を詳しくご紹介します。なお、シリーズ番号については諸説あるため、確定情報として扱う際はご注意ください。
表面(オブソート)のデザイン
中央: 二重の円形枠の中に、額面を示す数字「10」とその下に「CENTS」の文字が配置されています。さらに、その左右にはローマ数字「X」が denomination(額面区分)として添えられています。
上部: 「FOR USE ONLY UNITED STATES ARMY FORCES(米国陸軍部隊専用)」という使用範囲を限定する文言が印刷されています。
左側・右側: 赤色の印章とともに、管理用のシリアルナンバーが2か所に施されています。
下部: 「SERIES 481」の発行シリーズ表記があり、その両側には「MPC」の文字が対称的に配置されています。
裏面(リバース)のデザイン
中央: 大きな数字「10」が印象的に描かれ、その下に「TEN CENTS(10セント)」という額面表示があります。
下部: 次のような法的効力に関する文言が記載されています。
「THIS NOTE IS LEGAL CURRENCY FOR PAYMENT OF WAGES OF CIVILIAN EMPLOYEES AND EXCHANGE TRANSACTIONS IN AUTHORIZED MILITARY ESTABLISHMENTS ONLY」
(訳:本券は、民間従業員への賃金の支払い、および認可された軍事施設内での交換取引に限り、法定通貨として有効です)
MPC(軍事支払証明書)とは
軍事支払証明書は、海外に駐留するアメリカ軍将兵に対して給与などを支払うために発行された代替通貨です。現地通貨や米ドル紙幣の流出を防ぎ、闇市場での不正取引を抑制することを目的としていました。そのため、一般の流通市場では使用できず、認可された軍事施設内でのみ有効とされていました。シリーズ481もそうした目的のもとで発行されたものであり、当時の歴史や軍事経済を知る上で貴重なコレクションアイテムとなっています。