赤毛のエイリーク(Eric the Red)には、確かに兄弟姉妹がいました。彼の父トルヴァルド・アースヴァルズソン(Thorvald Asvaldsson)はノルウェーの首長であり、複数の子どもをもうけたことが知られています。エイリークの一族は、ヴァイキング時代を代表する探検家の家系だったのです。
兄弟ソルレイフ・キンビアールソン
エイリークには少なくとも一人の兄弟、ソルレイフ・キンビアールソン(Thorleif Kimbiarson)がいたと伝えられています。彼もまた海へと挑んだ人物で、エイリークと同じようにグリーンランドへ渡り、過酷な土地での開拓に携わりました。当時のノルマン人の間では、親子や兄弟がそろって船出し、新たな土地を切り開くことが珍しくありませんでした。エイリーク家もまさにその典型といえるでしょう。
姉妹フレイディスの伝承
さらに、エイリークにはフレイディス・エイリークスドッティル(Freydís Eiríksdóttir)という名の姉妹がいた可能性も指摘されています。彼女はアイスランドのサガに登場し、並外れた勇気を持つ戦士であり、大胆不敵な探検者として描かれています。北米大陸「ヴィンランド」への遠征にも加わったとされ、その激しい気性はサガの中でもひときわ印象的に語られています。
ただし、文献によってはフレイディスをエイリークの娘とする記述もあり、二人の正確な続柄については諸説ある点に留意が必要です。
次世代へ受け継がれた探検精神
エイリーク自身も多くの子に恵まれ、その中には北米大陸に到達したと伝えられるレイフ・エリクソン(Leif Erikson)という著名な息子がいました。父の代にノルウェーからアイスランド、そしてグリーンランドへと移り住んだこの一族は、子の世代にはさらに西の新天地へと足を延ばしていきました。
兄弟姉妹や子どもたちの活躍を見ると、探検への情熱が一家全体に深く根付いていたことが分かります。赤毛のエイリークの家族像は、ヴァイキングの海洋進出と入植の歴史を理解するうえで欠かせない存在なのです。