はじめに
本ページでは、16世紀のイングランド宗教改革、特にヘンリー8世による英国国教会(聖公会)の成立に関する選択式の演習問題を4問紹介します。各問題には解答と丁寧な解説が付いており、歴史の試験対策や復習に最適な内容です。
問題1
(FCC-SP)イングランド国王ヘンリー8世が制定した「国王至上法」は、次のうちどのような結果をもたらしましたか。
- 国内、とりわけスコットランド地方におけるカルヴァン主義の徹底的な普及
- 対外拡張の開始による、イギリス植民地帝国の基礎の形成
- イングランド宗教改革の推進と、政府の中央集権化への貢献
- 王国へのカトリックの定着と、それに伴う改革派への弾圧
- 1215年のマグナ・カルタによって制限されていた旧来の封建的権利の回復
問題2
(Fatec-SP)ヘンリー8世、ルター、カルヴァンはいずれもプロテスタント宗教改革を代表する人物です。それぞれの名前に関連する事項として正しい組み合わせを選んでください。
- 免罪符販売に対する95カ条の提題/『キリスト教綱要』/信仰義認論
- 絶対予定説/独立したイングランド国教会の創設/アウクスブルクの和議
- トリエント公会議/免罪符販売/禁書目録(索引)
- 独立したイングランド国教会の創設/免罪符販売に対する95カ条の提題/絶対予定説
- ナントの勅令/アウクスブルクの和議/カッペル和約
問題3
1534年にイングランド議会で可決された「国王至上法」により、王は教会の最高首長となりました。この法律はきわめて政治的な性格を持つものでしたが、ヘンリー8世はローマ・カトリック教会との決別において、ある個人的な理由を用いました。それは何に関係していたのでしょうか。
- 離婚し、男子の世継ぎをもうけられる新たな妃を求めようとしたこと
- 娘をドイツのルター派諸侯に嫁がせようとしたこと
- 神聖ローマ帝国の領土を併合することへの関心
- カトリック教会による免罪符販売の慣行への反対
問題4
英国国教会(聖公会)の特徴について、次の記述のうち誤っているものを選んでください。
- 教会のヒエラルキー(階級組織)構造は、カトリックとほぼ同様の形で維持された。
- ローマ教会からの独立性が保たれた。
- 君主が教会の最高首長であった。
- 英国国教会とカルヴァン主義が混ざり合って生まれた宗教上の規則が制定された。
- それまでカトリック教会が所有していた土地の所有権は、そのまま英国国教会の手に残った。
解答と解説
問題1:正解はC
イングランド宗教改革により、ヘンリー8世はイングランドにおける教会の最高首長となり、教会の土地を没収しました。これらの土地は国王の支持基盤となる人々へ売却され、王権の強化と政府の中央集権化につながりました。
問題2:正解はD
ヘンリー8世は1534年にローマ・カトリック教会と決別し、独立したイングランド国教会を創設しました。ルターはヴィッテンベルク城教会に「免罪符販売に対する95カ条の提題」を掲示して教会との対決姿勢を示し、カルヴァンは資本主義の発展に必要な宗教的基盤を築いた人物として知られています。
問題3:正解はA
アラゴン王女キャサリンとの婚姻の無効(離婚)申請がローマ教皇庁に拒否されたことが決定的な契機となり、ヘンリー8世はカトリック教会と決別しました。その際、教会の所有する財産はすべて没収されました。
問題4:正解はE
カトリック教会が保有していた土地は、英国国教会の手に残るのではなく、貴族や商人、地主層へ売却されました。その結果、多くの修道院が消滅することとなりました。したがって、Eの記述が誤りとなります。