歴史クイズ

ベンジャミン・フランクリンが遠近両用眼鏡を発明した目的とは?

ベンジャミン・フランクリン(1706年〜1790年)は、アメリカの政治家であると同時に、科学者・発明家としても名を馳せた人物です。避雷針やフランクリンストーブなどの発明で知られていますが、実は遠近両用眼鏡(バイフォーカルレンズ)の発明者としても広く認められています。

遠近両用眼鏡を発明した目的

フランクリンが遠近両用眼鏡を発明した目的は、「遠くを見るための眼鏡」と「近くを読むための眼鏡」の2組を掛け替える手間をなくすことでした。

中年を過ぎたフランクリンは老視(老眼)に悩まされ、遠方用と近接用の2組の眼鏡を使い分けていました。しかし、読書や執筆、外交活動などの場面で頻繁に眼鏡を掛け替えるのは非常に不便でした。そこで彼は、2種類のレンズをそれぞれ半分にカットし、上半分に遠用レンズ、下半分に近用レンズを組み合わせた単一のレンズを考案したのです。これにより、眼鏡を掛け替えることなく、遠くも近くもはっきりと見ることができるようになりました。

発明された時期

この発明は1784年頃に行われたとされています。フランクリン自身の書簡にも自分の眼鏡に関する記述があり、これが遠近両用眼鏡の発明を裏付ける貴重な資料となっています。

ロジャー・ベーコンとの関係について

ときどき「遠近両用眼鏡はフランクリンの友人であるロジャー・ベーコンが発明した」という説が語られることがありますが、これは誤りです。ロジャー・ベーコンは13世紀イギリスの哲学者・学者であり、フランクリンが生まれる約400年前にすでに亡くなっています。そのため、両者が友人や同僚科学者となることは歴史的にあり得ません。ベーコンは光学研究の先駆者として眼鏡技術の発展に貢献しましたが、遠近両用眼鏡の発明者ではありません。

なお、遠近両用眼鏡の発明については、フランクリン以外の人物が先駆的な試みを行った可能性を指摘する研究者も存在しますが、今日でも一般的にはベンジャミン・フランクリンがその発明者とされています。

まとめ

ベンジャミン・フランクリンが遠近両用眼鏡を発明した目的は、老眼によって使い分ける必要があった2組の眼鏡の不便さを解消し、たった1組で遠くも近くも見えるようにすることでした。この発明は現代の遠近両用レンズの基礎となり、世界中の老眼に悩む人々の暮らしを大きく向上させました。