脳手術中の死亡リスクは約0.5%〜1%
アメリカ神経外科学会(AANS)によると、脳手術中に死亡するリスクはおよそ0.5%から1%とされています。これは、100人から200人に1人程度の割合で、手術に関連して命を落とす可能性があることを意味します。
ただし、この数値はあくまで平均的な目安です。実際のリスクは、手術の種類・患者さんの全身状態・執刀医の経験といったさまざまな要因によって大きく変動します。
死亡リスクが高くなりやすいケース
以下のような状況では、脳手術に伴うリスクが相対的に高まるとされています。
- 腫瘍の位置: 脳幹や視神経など、生命維持や感覚機能に関わる重要な脳構造の近くにある腫瘍を摘出する手術では、リスクが高くなります。
- 高齢: 年齢が高いほど、手術への耐性が低下し、リスクが上昇する傾向があります。
- 基礎疾患の存在: 心臓病や糖尿病など、他の病気を抱えている場合は、合併症のリスクが増します。
- 初めての手術: 初回の手術では、病状の進行度や組織の状態によって不確定要素が多くなることがあります。
リスクを理解した上で適切な判断を
近年は、術前画像診断の精度向上やナビゲーション手術などの技術進歩により、脳手術の安全性は着実に改善しています。それでも、脳という繊細な器官を扱う手術である以上、一定のリスクは避けられません。
手術を検討する際には、担当の神経外科医と自分の状態における具体的なリスクについて十分に話し合い、メリットとデメリットを理解した上で判断することが大切です。