大妥協(グレート・コンプロマイズ)とは
「大妥協」は「コネチカット妥協」としても知られる提案で、1787年の憲法制定会議においてコネチカット州のロジャー・シャーマンによって提出されました。この提案は、新たな連邦議会における各州の代表権の配分という、憲法起草作業における最大の障害を解決するものとなりました。
対立の焦点となった議会の構造
当時の争点は、連邦議会をどのような形で構成するかという点にありました。人口の少ない小規模な州は、州の大小にかかわらず各州が平等に代表されることを主張しました。一方、人口の多い大規模な州は、人口に比例した形での代表を求めていました。この根本的な対立は会議を停滞させ、憲法制定を脅かす重大な障害となっていたのです。
二院制による画期的な解決策
大妥協では、二院制の議会設立が提案されました。具体的には、
・上院:各州が同数の代表を持つ(州の平等な代表)
・下院:各州の人口に応じて代表数が決まる(人口比例の代表)
という仕組みです。
この妥協により、人口比例の代表性と小規模州の利益保護という、一見両立しない要求の双方が実現しました。結果として、憲法制定会議は再び前進し、アメリカ合衆国憲法の起草へと道が開かれることになったのです。