第一次世界大戦が「第一次世界大戦」という名称で呼ばれるようになったのは、実は第二次世界大戦が勃発してからのことです。それまでの間、この戦争は英語圏を中心に「大戦争(The Great War)」と呼ばれ、日本では「世界大戦」や「欧州大戦」といった名称で知られていました。
「第一次」という番号が必要なかった時代
1939年に第二次世界大戦が始まるまでは、この戦争に「第一次」という番号を付ける必要性がありませんでした。当時の人々にとって、あの戦争は単に「大戦争」であり、それ以外の呼び方をする理由がなかったのです。しかし、第二次世界大戦の規模が第一次世界大戦を大きく上回ることが明らかになるにつれ、先の大戦を指すために「第一次世界大戦」という名称が次第に定着していきました。
史上初めての「世界大戦」
また、「第一次世界大戦の前に何と呼ばれていたのか」という問いを「それ以前にどんな世界大戦があったのか」という意味で捉えるなら、答えは「何もない」となります。第一次世界大戦は、史上初めて公式に「世界大戦」と認識された大規模な紛争であり、それ以前に「世界大戦」と呼ばれる戦争は存在しなかったためです。
つまり、第一次世界大戦は命名以前には特定の固有名を持たず、時代によって「大戦争」「世界大戦」「第一次世界大戦」と、その呼び方が変遷してきたのです。