相対年代測定(相対的な年代測定)の代表的な例として挙げられるのが、溶岩流などの地質現象が発生した順序を特定することです。これは、岩石や地層が「いつ」できたかを正確な数値で求める絶対年代測定とは異なり、「どちらが古く、どちらが新しいか」という前後関係を明らかにする手法です。
溶岩流の重なりからわかること
たとえば、ある地域に複数回の噴火によって形成された溶岩流が積み重なっている場合、一般的に下にある溶岩は先に流れ出したものであり、上にある溶岩は後に流れ出したものと判断できます。このように、地層や溶岩の積み重なり方を観察することで、地質イベントの発生順序を復元できるのです。
地層の特徴を比較する調査方法
地質学者は、以下のような手順で相対年代を推定します。
- 各地層・溶岩流の堆積構造や鉱物組成などの特徴を調べる
- 層同士の上下関係や切断関係(断層や貫入による影響)を確認する
- 含まれる示準化石や火山灰層などを手がかりに、離れた地域の地層と対比する
相対年代測定の意義
このような調査により、どの地層が古く、どの地層が新しいかという相対的な時間軸(イベントの順序)を組み立てることができます。正確な年数はわからなくても、地球史上のできごとの前後関係や変遷の流れを把握するうえで、相対年代測定は地質学における基礎的かつ重要な手法となっています。