エリス島の船舶乗客名簿:移民が答えた13の主要トピック
1892年から1954年にかけて、約1,200万人もの移民がニューヨーク港にあるエリス島を通じてアメリカに入国しました。彼らが乗船してきた船舶には「乗客名簿(マニフェスト)」と呼ばれる公式の記録があり、そこには入国審査のために各移民が答えた合計29の質問が書き留められていました。
これらの質問は、大きく分けて以下の13の主要トピックに分類することができます。当時の移民がどのような情報を申告していたのか、具体的な質問例とともに見ていきましょう。
1. 氏名
質問例:「あなたのフルネームを教えてください」
2. 年齢
質問例:「あなたは何歳ですか?」
3. 性別
質問例:「あなたの性別は何ですか?(男性または女性)」
4. 婚姻状況
質問例:「あなたの婚姻状況を教えてください(独身・既婚・死別・離別)」
5. 国籍
質問例:「あなたの国籍はどこですか?」
6. 職業
質問例:「あなたの職業は何ですか?」
7. 最終恒久居住地
質問例:「あなたが最後に定住していた場所はどこですか?」
8. アメリカ国内での行き先
質問例:「アメリカではどこへ向かう予定ですか?」
9. アメリカ国内の近親者または友人の氏名と住所
質問例:「アメリカにいる最も近い親族や友人は誰ですか?」「その方の住所はどこですか?」
10. 持参した所持金の額
質問例:「アメリカにどれだけのお金を持ってきましたか?」
11. 刑務所や救貧院への収容歴の有無
質問例:「これまでに刑務所に入ったことはありますか?」「救貧院(貧民施療院)に入ったことはありますか?」
12. 無政府主義者であるかどうか
質問例:「あなたは無政府主義者(アナキスト)ですか?」
13. 一夫多妻主義者であるかどうか
質問例:「あなたは一夫多妻主義者ですか?」
乗客名簿が持つ歴史的価値
これらの質問は、移民の身元確認だけでなく、健康状態や経済的自立能力、そして社会的背景まで審査するためのものでした。特に無政府主義者や一夫多妻主義者に関する質問は、当時アメリカ社会が警戒していた思想や生活様式を反映しており、時代背景を知る上で貴重な資料となっています。
現在では、これらのエリス島の乗客名簿が家系調査(ジェネロジー)の重要な一次資料として活用されています。先祖がアメリカに渡った時期や、出身地、職業、渡航時の所持金などを知る手がかりとして、多くの人々がオンラインアーカイブを通じて記録を閲覧しています。