歴史クイズ

スコーピオン号は病院船?それとも刑務所船?独立戦争期のUSSスコーピオンの本当の役割

スコーピオン号は刑務所船として使われたのか?

アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)の際、スクーナー「スコーピオン号」が刑務所船として使用されたという証拠は一切存在しません。この説は誤りであり、同船の実際の役割とは異なるものです。

スコーピオン号の正体は「急送船(ディスパッチ船)」

スコーピオン号は1777年に進水したスクーナー(schooner)で、急送船(dispatch ship)として知られていました。急送船とは、軍の命令書や報告書、伝令メッセージを前線と司令部の間で素早く運ぶことを主任務とする、小型で機動性の高い艦船のことです。

大型の戦列艦とは異なり、スピードと俊敏性を活かして通信・連絡任務に従事していたため、捕虜の収容といった役割を担うことはありませんでした。

独立戦争における「刑務所船」との違い

当時、実際に刑務所船として使われていたのは、主にイギリス海軍の船舶でした。代表的な例として、ニューヨークのウォラベイ湾に係留されていた「ジャージー号(HMS Jersey)」が挙げられます。これらの船は捕虜となったアメリカ兵を過酷な環境下で収容しており、多くの犠牲者が出たことで知られています。

このように、刑務所船が「人を閉じ込める場所」であったのに対し、スコーピオン号は「情報を運ぶ手段」という、まったく異なる目的で建造・運用された船だったのです。

まとめ

スコーピオン号は病院船でも刑務所船でもなく、1777年進水の急送船(スクーナー)でした。独立戦争期の刑務所船とは、用途も性格もまったく異なる存在です。