世界初のコンピューターマウス、1963年の誕生
世界初のコンピューターマウスは、1963年にアメリカの発明家ダグラス・エンゲルバート(Douglas Engelbart)によって発明されました。彼はスタンフォード研究所(SRI)で人間とコンピューターの新しい対話方法を研究しており、その成果の一つがこの画期的な入力装置でした。
「X-Y位置指示器」の特許取得
エンゲルバートは1968年12月9日、「表示システム用のX-Y位置指示器(X-Y Position Indicator for Display Systems)」として特許を出願しました。この特許は1970年11月17日に正式に認可されています。
ちなみに1968年12月9日は、後に「すべてのデモの母(Mother of All Demos)」と呼ばれる有名な実演が行われた日でもあり、マウスをはじめとする数々の革新的技術が世界に披露されました。
木製だった初代マウスの構造
最初のマウスはなんと木材で作られたもので、直交する2方向に動く2つの金属車輪を備えていました。ケーブルでコンピューターに接続され、画面上のカーソルを移動させるために使われました。
なお、「マウス(mouse=ネズミ)」という名称は、本体から伸びるケーブルがネズミの尻尾に似ていたことが由来だと言われています。
コンピューター操作を変えた革命的な発明
コンピューターマウスは、人々がコンピューターと関わる方法を根本から変える革命的な発明でした。それまでコマンドをキーボードで入力する必要があった操作が、マウスを使えば直感的に行えるようになり、文書やファイルの閲覧・操作が格段に容易になりました。
この発明は後のGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の普及を支える基盤となり、現在のパソコン操作の礎を築いたと言えます。
現代へと続くマウスの進化
発明当時からコンピューターマウスは大きく進化を遂げてきました。現在のマウスは以下のように大きく変化しています。
- 小型化され、持ち運びやすくなった
- 光学式・レーザー式センサーにより精度が大幅に向上した
- 低価格化し、誰もが手に入れやすくなった
- ワイヤレス式、エルゴノミクス設計など多彩な形状・サイズが登場した
- WindowsやmacOSなど、さまざまなOSやデバイスで利用できる
60年以上の時を経えた今も、マウスはコンピューター操作に欠かせない存在であり続けています。タッチパネルや音声操作が普及した現代においても、精密な作業にはマウスが活躍する場面が多く、今後も用途に応じて進化を続けていくことでしょう。