アメリカの奴隷制の起源はアフリカ人ではなかった
「アメリカの奴隷制」と聞くと、多くの人はアフリカから連れてこられた奴隷たちを思い浮かべるでしょう。しかし、歴史的事実として、アメリカにおける奴隷制はアフリカ人から始まったわけではありません。
アメリカ大陸で最初に奴隷とされたのは、実は先住民(ネイティブ・アメリカン)でした。コロンブスの新大陸到達以降、ヨーロッパ人の探検家や入植者たちは、カリブ海地域や南北アメリカ大陸で先住民を強制的に捕らえ、過酷な労働を課していました。
1619年より前から存在した記録
一般に、1619年に最初のアフリカ人奴隷が北米のバージニア植民地に到着したことが、アメリカ奴隷制の出発点とされることがあります。しかし、それよりはるか以前から、ヨーロッパ人が先住民を奴隷化していたことを裏付ける文書や記録が数多く残っています。
スペインやポルトガルによる植民地経営の初期段階において、先住民は鉱山労働や農園労働に動員され、多くの命が失われました。このように、アメリカ大陸の奴隷制の歴史は、アフリカ人奴隷の到来以前にすでに始まっていたのです。
まとめ
アメリカの奴隷制の起点はアフリカ人ではなく先住民にありました。1619年という年だけに注目するのではなく、植民地化の初期から続いた先住民への抑圧の歴史も併せて理解することが、アメリカ史を正しく捉える上で重要です。