スペインの探検家アルバル・ヌニェス・カベサ・デ・バカ(Álvar Núñez Cabeza de Vaca)は、1490年頃にスペイン南部アンダルシア地方のヘレス・デ・ラ・フロンテーラで誕生したと考えられています。正確な誕生日は記録に残っていませんが、歴史学者の多くは1488年から1492年の間に生まれたとしています。
北米大陸を横断した探検家
カベサ・デ・バカは、1528年に始まったナルバエス遠征隊の一員として新大陸へ渡りました。しかし遠征は失敗に終わり、船も難破。彼はわずかな生存者とともに、現在のテキサス州沿岸に打ち上げられました。
その後およそ8年間、先住民との交流や過酷な放浪生活を経験しながら、テキサスからメキシコ北部、さらに太平洋岸まで徒歩で移動しました。この壮大な旅は、ヨーロッパ人による最初期の北米大陸横断の試みの一つとされています。
『遭難記』の著者として
1537年にスペインへ帰還した後、彼は自らの体験を綴った『遭難記(ナウフラヒオス)』を出版しました。この書物は、当時の北米先住民の暮らしや文化を知ることのできる貴重な史料として高く評価されています。
その後、1540年代には南米のリオ・デ・ラ・プラタ地方(現在のパラグアイ周辺)の総督に任命されて赴任しましたが、現地の入植者たちとの対立により1545年に本国へ送還されました。晩年はセビリアで過ごし、1559年頃にその生涯を閉じたと伝えられています。