アフリカの歴史

エジプト最後の王は誰?生後間もなく即位したフアード2世の短い治史

エジプト最後の国王は、フアード2世(Fuad II)です。1952年から1953年にかけて名目上の君主として在位しましたが、その治世は1年足らずという、非常に短いものでした。

生後半年で即位した幼い王

フアード2世は、ファールーク1世とファリーダ王妃の息子として1952年1月に誕生しました。同年7月、ガマール・アブドゥル=ナーセルら「自由将校団」と呼ばれる軍人グループがクーデター(エジプト革命)を起こし、父ファールーク1世は退位に追い込まれます。こうして、生まれてまだ半年にも満たない乳児だったフアード2世が、名目上の国王として即位することになりました。実際の政治は摂政評議会が代行していました。

王政の終わりと共和制への移行

しかし、幼い王の治世は長く続きませんでした。1953年6月18日、エジプトは共和制国家であることを宣言し、フアード2世は廃位されます。ここに、古代ファラオの時代にまで遡るとされるエジプトの君主制に、ついに幕が下ろされました。廃位後、フアード2世は家族とともにヨーロッパへ亡命し、主にスイスやフランスで育てられたと伝えられています。

歴史に残る「最後の王」

フアード2世自身は政治の表舞台に立つことはありませんでしたが、「エジプト王国の最後の君主」として確固たる地位を歴史の中に占めています。彼の短い治世は、数千年に及ぶエジプトの王政の歴史が静かに閉じた瞬間を象徴する出来事といえるでしょう。