結論から言うと、1939年製のアメリカ5セント硬貨(ジェファーソン・ニッケル)には、ミントマーク(造幣局マーク)は存在しません。したがって、「どこにあるのか」を探しても見つけることはできません。
なぜ1939年のニッケルにミントマークがないのか
アメリカの5セント硬貨にミントマークが刻まれるようになったのは、実は1942年からです。それ以前に発行されたニッケルには、どこの造幣局で鋳造されたかを示す刻印が施されていませんでした。
1942年にミントマークが導入された背景には、第二次世界大戦があります。戦時中のニッケル(金属ニッケル)の需要増加に伴い、5セント硬貨の素材が銀35%・銅56%・マンガン9%の合金に変更されました。素材の変更を識別しやすくするため、また各造幣局での生産を明確にするために、ミントマークを刻むことが始まったのです。
ミントマークの種類と位置
戦時中の「銀ニッケル(Wartime Nickels)」には、以下のようなミントマークが硬貨表面(リバース)のモンティチェロ邸の屋根の上に刻まれました。
- P(フィラデルフィア造幣局):アメリカの硬貨で初めて「P」マークが使用された例です。
- D(デンバー造幣局)
- S(サンフランシスコ造幣局)
1939年ニッケルの特徴
1939年は、トーマス・ジェファーソンの肖像が描かれたジェファーソン・ニッケルが発行されてから2年目にあたります。この年の硬貨はフィラデルフィア造幣局のみで鋳造されましたが、当時はフィラデルフィア造幣局の製品にミントマークを刻む慣習自体がなかったため、表裏いずれにも刻印はありません。
なお、戦後の1946年以降もしばらくの間、フィラデルフィア造幣局製のニッケルにはミントマークが刻まれず、「P」マークが再び登場するのは1980年になってからです。
まとめ
1939年製のアメリカ5セント硬貨にミントマークはないのが正常な状態です。もしミントマークがあるように見える場合は、傷や汚れ、あるいは偽造の可能性もあるため、注意して鑑定しましょう。収集価値を判断する際は、状態(グレード)や発行枚数などを総合的に確認することをおすすめします。