北米の歴史

アメリカを第一次世界大戦に参戦させた国はどこ?ドイツの無制限潜水艦作戦と開戦の経緯

答え:ドイツ(ドイツ帝国)

アメリカを第一次世界大戦に参戦させる直接の引き金となったのは、ドイツです。1917年、ドイツは大西洋において「無制限潜水艦作戦」を宣言し、イギリス周辺の海域では警告なしに商船や旅客船を攻撃することを公表しました。

この作戦により、中立国であったアメリカの船舶や貿易が深刻な脅威にさらされることになりました。アメリカは当時、ヨーロッパ諸国との海上交易に大きく依存しており、ドイツ潜水艦による攻撃は自国の経済と国民の生命に対する重大な挑戦と受け止められました。

アメリカ世論を変えた出来事

実は、アメリカの対独感情が悪化したのは突然のことではありません。1915年には、ドイツの潜水艦がイギリスの客船「ルシタニア号」を撃沈し、乗客128名のアメリカ人が犠牲となる事件が発生していました。この事件以降、「戦争への介入に反対する」という従来の孤立主義的な世論は次第に揺らぎ始めます。

さらに決定的となったのが、1917年に発覚した「ツィンメルマン電報」です。これは、ドイツ外相がメキシコ政府宛てに送った秘密電報で、「アメリカとの戦争になった場合にはメキシコがドイツ側で参戦すれば、失った領土(テキサス、ニューメキシコ、アリゾナ)の回復を支援する」という内容でした。この電報がイギリスによって傍受・公開されると、アメリカ国内の怒りは頂点に達しました。

1917年4月、ついに宣戦布告へ

これらの出来事を背景に、ウィルソン大統領は議会に対して対独宣戦を求め、1917年4月6日、アメリカは正式に連合国側として第一次世界大戦に参戦しました。アメリカの参戦は、圧倒的な物資と兵力を連合国にもたらし、戦争の帰趨を大きく左右することとなりました。

まとめると、アメリカを第一次世界大戦へ導いたのはドイツの無制限潜水艦作戦であり、それに加えてルシタニア号事件やツィンメルマン電報といった一連の出来事が、中立を維持していたアメリカを戦争へと踏み切らせたのです。