ルイスとクラークは中西部を「発見」していない
よくある誤解ですが、メリウェザー・ルイスとウィリアム・クラークによる探検隊が中西部を発見したという事実はありません。彼らが探検したのは、太平洋岸北西部をはじめとするアメリカ合衆国の西部地域です。
探検の目的と経路
1804年から1806年にかけて行われたこの遠征(「ディスカバリー隊」とも呼ばれます)は、トーマス・ジェファーソン大統領の命を受けて実施されました。ルイジアナ買収によって獲得した広大な新領土の調査や、太平洋へ至る陸路の存在確認が主な目的でした。
一行はミズーリ川をさかのぼり、ロッキー山脈を越え、コロンビア川を下って太平洋岸に到達しました。つまり、彼らが踏査したのは、すでに開拓が進んでいた中西部ではなく、当時ほとんど知られていなかった西部の未開拓地だったのです。
なぜ中西部との混同が起きるのか
遠征の出発点となったセントルイス周辺が中西部に位置しているため、「中西部の発見」という誤解が生じやすいと考えられます。しかし、中西部そのものはそれ以前からフランス系の探検家や毛皮商人によって知られており、ヨーロッパ人にとって未知の土地ではありませんでした。