「地下鉄道」の終着点となったオンタリオ州の5つの都市
19世紀の北米において、奴隷制から逃れた人々を自由へと導いた秘密の逃亡ネットワーク「地下鉄道(アンダーグラウンド・レイルロード)」。その最終目的地となったのは、カナダ・オンタリオ州に位置する次の5つの都市です。
- ウィンザー(Windsor)
- ナイアガラフォールズ(Niagara Falls)
- アマーストバーグ(Amherstburg)
- サンドイッチ(Sandwich)
- セントキャサリンズ(St. Catharines)
これらの都市はいずれもオンタリオ州南部に位置し、米国との国境やナイアガラ川沿いにあることから、自由を求めて北へ向かう逃亡者たちにとって重要な拠点となりました。
各都市が果たした役割
ウィンザーとサンドイッチ
デトロイト川を挟んで米国ミシガン州デトロイトと向かい合う位置にあり、逃亡者にとって最初の安全な地となりました。サンドイッチは現在、ウィンザー市の一部として組み込まれています。
アマーストバーグ
デトロイト川の対岸に位置し、「自由への玄関口」とも呼ばれました。地下鉄道の歴史を伝えるジョン・フリーマン・ウォール博物館などが知られています。
ナイアガラフォールズ
ナイアガラ川を渡ればカナダに入れる要衝であり、多くの逃亡者がこの地で新たな生活をスタートさせました。
セントキャサリンズ
著名な廃奴運動家ハリエット・タブマンが一時期拠点とした土地として有名です。彼女はここを足場に、数多くの人々を自由へと導いたと伝えられています。
カナダが目指された理由
1850年に米国で逃亡奴隷法が成立すると、北部の自由州にいても捕らえられる危険が高まりました。そのため、法的に奴隷制が廃止されていたカナダに到達すれば、再び拘束される恐れは大幅に減りました。こうして上記の都市周辺には、数千人規模の自由黒人コミュニティが形成されていったのです。