タートルネック(高襟セーター)の発祥は、中世の北ヨーロッパにあるとされています。当時、漁師や船員たちは海上での過酷な労働環境にさらされており、首元を冷風や寒さから守るための実用的な防寒具として、高い襟を持つ衣服が生まれました。
機能性から生まれたタートルネック
タートルネックの最大の特徴である高く折り返した襟は、単なるデザインではなく、寒波や強風、しぶきなどから首元を保護するための機能的な工夫でした。海の上という過酷な環境で働く人々にとって、体温を逃がさず身体を守るこの衣服は欠かせない存在だったのです。
肌着としての普及
時代が進むと、タートルネックは海上労働者だけでなく、一般の人々にも広まっていきました。特に寒冷な気候の地域では、男性・女性を問わず、重ね着の一番下に着る保温用の肌着(ベースレイヤー)として親われるようになりました。実用性の高さから、作業着や軍服の一部として採用された例もあります。
ファッションアイテムへの進化
やがてタートルネックは、防寒具という役割を超えて、その美しいシルエットと洗練された印象が注目されるようになります。20世紀に入ると、芸術家や知識人、俳優たちに愛され、知的でスタイリッシュなイメージと結びつきました。現在では、カジュアルからフォーマルまで幅広いスタイルに合わせられる万能アイテムとして、ファッションや文化のさまざまな場面で定番の地位を確立しています。