北米の歴史

北アイルランドの大臣は誰?行政庁の首相・副首相と各大臣の顔ぶれを解説

北アイルランドの政治体制とは

北アイルランドは、イギリス(連合王国)を構成する地域の一つであり、1998年のベルファスト合意(聖金曜日合意)以降、ベルファストのストーモントに置かれた自治政府「北アイルランド行政庁」によって統治されています。

この行政庁の最大の特徴は、権力分有と呼ばれる仕組みです。英国との連合維持を望むユニオニスト系政党と、アイルランドとの統一を目指すナショナリスト系政党が協力して政権を運営することになっており、首相と副首相は必ず両陣営から一人ずつ選ばれます。興味深いことに、この二人には形式的な上下関係がなく、対等な立場で行政のトップを務める点が大きな特色です。

首相と副首相

2024年2月に発足した現在の行政庁では、以下の二人が行政のトップを担っています。

  • 首相:ミシェル・オニール(シン・フェイン党)― 2024年2月に就任。北アイルランド史上初となるナショナリスト系の首相です。
  • 副首相:エマ・リトル=ペンゲリー(民主統一党)

2022年の北アイルランド議会選挙でシン・フェイン党が史上初めて第一党となったことを受け、長い政治的空白を経て実現した政権です。

各大臣の顔ぶれ

首相・副首相が率いる執務室(Executive Office)を除く9つの部門には、議会選挙の結果に基づいて各政党から大臣が配分されます。現在の各大臣は以下の通りです。

  • 農業・環境・農村問題大臣:アンドリュー・ミューア(アライアンス党)
  • コミュニティ大臣:ゴードン・ライオンズ(民主統一党)
  • 経済大臣:コナー・マーフィー(シン・フェイン党)
  • 教育大臣:ポール・ギヴァン(民主統一党)
  • 財務大臣:カオイムヘ・アーチボルド(シン・フェイン党)
  • 保健大臣:マイク・ネスビット(アルスター統一党)
  • インフラストラクチャー大臣:ジョン・オダウド(シン・フェイン党)
  • 司法大臣:ナオミ・ロング(アライアンス党)

まとめ

北アイルランド行政庁は、首相と副首相を中心に、複数の政党が閣内協力する珍しい連立政権です。ただし、北アイルランドの政治は情勢の変化が激しく、過去には自治政府が何度も停止したこともあります。そのため、大臣の顔ぶれは今後の選挙や政局の動向によって変わる可能性がある点に留意してください。