北米の歴史

アメリカ陸軍はどこで訓練する?主要な訓練基地とその役割を徹底解説

アメリカ陸軍は、国内各地および海外に点在する多数の基地・訓練センターで兵士の育成を行っています。基地ごとに担当する訓練分野が異なり、歩兵、空挺、機甲、砲兵、後方支援など、それぞれの専門性に応じた教育体制が整えられています。ここでは、代表的な訓練拠点をカテゴリー別にご紹介します。

新兵教育・基本戦闘訓練の拠点

フォート・ジャクソン(サウスカロライナ州)

基本戦闘訓練センター(Basic Combat Training Center)が置かれ、入隊したばかりの新兵に基礎的な軍事技能を教える役割を担います。陸軍最大級の新兵教育拠点として知られています。

フォート・ベニング(ジョージア州)

歩兵学校(Infantry School)の所在地であり、射撃術、白兵戦、サバイバル技術といった基本戦闘技能の訓練を実施しています。

空挺・航空関連の訓練拠点

フォート・ブラッグ(ノースカロライナ州)

空挺学校(Airborne School)があり、パラシュート降下をはじめとする空挺作戦に関する訓練を行っています。

フォート・キャンベル(ケンタッキー州)

第101空挺師団のホーム基地です。ヘリコプターによる強襲上陸(エアアサルト)やラペリング降下などの訓練を担当します。

フォート・ラッカー(アラバマ州)

航空学校(Aviation School)が置かれ、ヘリコプター、固定翼機など各種航空機の操縦・運用訓練を実施しています。

機甲・砲兵・防空の訓練拠点

フォート・ノックス(ケンタッキー州)

機甲学校(Armor School)の所在地で、戦車をはじめとする装甲車両の運用訓練を担当します。

フォート・フッド(テキサス州)

第1騎兵師団のホーム基地であり、機甲戦や騎兵作戦に関する訓練を行っています。

フォート・シル(オクラホマ州)

火力センター・オブ・エクセレンス(Fires Center of Excellence)が置かれ、砲兵運用、火力支援、そしてそれらの調整に関する訓練を実施しています。

フォート・ブリス(テキサス州)

防空砲兵学校(Air Defense Artillery School)の所在地で、ミサイルシステムやレーダーシステムなど、防空システムの運用訓練を担当します。

実戦的な演習環境を提供する拠点

フォート・アーウィン(カリフォルニア州)

国家訓練センター(National Training Center)が置かれ、実戦に近い状況での大規模戦闘演習を実施することで知られています。

フォート・ポーク(ルイジアナ州)

合同即応訓練センター(Joint Readiness Training Center)があり、リアルな戦闘シナリオを用いた訓練を行っています。

主力師団の駐屯・訓練拠点

フォート・カーソン(コロラド州)

第4歩兵師団のホーム基地で、山岳戦や寒冷地作戦に関する訓練を実施しています。

フォート・ルイス(ワシントン州)

第2歩兵師団の所在地で、歩兵戦術に加え、寒冷地・山岳地帯での作戦訓練も行っています。

フォート・ライリー(カンザス州)

第1歩兵師団のホーム基地であり、歩兵戦術や空挺作戦に関する訓練を担当します。

フォート・スチュワート(ジョージア州)

第3歩兵師団の所在地で、歩兵戦術のほか、ジャングル戦や水陸両用作戦の訓練も実施しています。

フォート・ウェインライト(アラスカ州)

第1ストライカー旅団戦闘団のホーム基地で、寒冷地作戦や北極圏での戦闘(アークティック・ウォーフェア)に関する訓練を行っています。

後方支援・専門職の訓練拠点

フォート・ユースティス(バージニア州)

輸送学校(Transportation School)が置かれ、トラック、戦車、航空機など各種車両・機材の運用訓練を実施しています。

フォート・レナード・ウッド(ミズーリ州)

憲兵学校(Military Police School)の所在地で、法執行や警備業務に関する訓練を担当します。

フォート・リー(バージニア州)

需品学校(Quartermaster School)があり、兵站・補給業務に関する訓練を実施しています。

フォート・サム・ヒューストン(テキサス州)

衛生部門センター・スクール(Medical Department Center and School)が置かれ、医療ケアおよび関連分野の訓練を担当します。

フォート・ミード(メリーランド州)

国防情報学校(Defense Information School)の所在地で、広報活動、ジャーナリズムなど、コミュニケーション関連分野の訓練を行っています。

寒冷地訓練の拠点

フォート・マッコイ(ウィスコンシン州)

寒冷地訓練センター(Cold Weather Training Center)があり、厳しい寒さの中での作戦行動に関する訓練を実施しています。

まとめ

アメリカ陸軍の訓練体系は、基地ごとの専門性を活かした分散型の構造となっています。新兵はまず基本戦闘訓練を受けた後、各自の職種に応じて専門学校や部隊へ配属され、より高度な訓練を積み重ねていきます。なお、近年は一部の基地名称が変更されている点にも留意が必要です(例:フォート・ベニング→フォート・ムーア、フォート・ブラッグ→フォート・リバティ、フォート・フッド→フォート・カヴァゾスなど)。最新の基地名称については、公式情報をご確認ください。