オセアニアの歴史

第一次世界大戦を終結させた平和条約――「四大国」は何を望んだのか?

第一次世界大戦を終わらせた「四大国」とは

第一次世界大戦中、連合国側を率いた主要4か国の指導者たちは「四大国(The Big Four)」と呼ばれています。そのメンバーは以下の通りです。

  • ジョルジュ・クレマンソー(フランス首相)
  • デビッド・ロイド・ジョージ(イギリス首相)
  • ヴィットーリオ・オルランド(イタリア首相)
  • ウッドロウ・ウィルソン(アメリカ合衆国大統領)

1919年、彼らはパリ講和会議に集まり、戦争を正式に終結させる対独講和条約の交渉を行いました。四大国の狙いや目的はそれぞれ異なっていましたが、「ドイツに再び戦争を起こさせない」という一点では共通していました。

四大国が平和条約に求めたもの

フランス:ドイツの徹底的な弱体化

フランスが最優先したのは、ドイツを弱らせ、二度とフランスを攻撃できない状態にすることでした。また、1870年から1871年の普仏戦争でドイツに奪われたアルザス=ロレーヌ地方の回復も強く求めました。

イギリス:勢力均衡と賠償金の確保

イギリスは、ドイツが再び強大化し、自国の海軍の優位性を脅かすことを防ごうと考えました。同時に、戦争中にドイツがもたらした損害に対する賠償金の支払いを確実なものにすることも重要な目標でした。

イタリア:領土拡大と地中海での影響力強化

イタリアは、ドイツ側について参戦したオーストリア=ハンガリー帝国から領土を獲得することを目指しました。さらに、地中海における自国の影響力を高めることにも強い関心を抱いていました。

アメリカ:恒久平和と民主主義の理念

アメリカは、ヨーロッパに持続的な平和をもたらし、将来の戦争を防ぐことを重視しました。ウィルソン大統領はとりわけ、民主主義と民族自決という理念をヨーロッパに広めることを掲げていました。

ヴェルサイユ条約への反映

こうして最終的に合意に至ったのがヴェルサイユ条約です。この条約には四大国の思惑が色濃く反映されていました。軍備の制限、領土の削減、そして賠償金の課徴によって、ドイツは大きく弱体化させられました。さらに、国家間の平和と協力を促進することを目的とした新しい国際機構として、国際連盟が創設されました。