1879-S貿易ドルとは
1879年にサンフランシスコ造幣局(Sミント)で鋳造された貿易ドル(Trade Dollar)は、19世紀後半にアメリカが東アジアとの貿易決済用として発行した銀貨です。表面には座る自由の女神、裏面には稲穂と「420 GRAINS・900 FINE」の刻印が施されています。
Sミント版は同年の他の造幣局版と比べて現存数が比較的多く、コレクター市場でも安定した人気を誇ります。ただし、その価値は保存状態(グレード)によって大きく変動するため、売買や査定の際には正確なグレード判定が欠かせません。
グレード別推定価格表
以下は、1879-S貿易ドルの各グレードにおけるおおよその市場価値です(米ドル表示)。
| グレード | 推定価値 |
|---|---|
| Good(G4) | $200 |
| VG(VG8) | $265 |
| F(F12) | $325 |
| VF(VF20〜35) | $405 |
| XF(EF40〜45) | $510 |
| AU(AU50〜58) | $630 |
| MS60 | $745 |
| MS61 | $870 |
| MS62 | $1,125 |
| MS63 | $1,425 |
| MS64 | $2,000 |
| MS65 | $3,375 |
| MS66 | $4,500 |
| MS67 | $6,000 |
グレードの見方
流通貨(Circulated)
GoodからAUまでのグレードは、実際に使用された痕跡のあるコインを指します。摩耗の程度によって細部の残り方が異なり、特に女神の顔や髪のディテール、裏面の羽根の刻線が評価のポイントになります。
未使用貨(Mint State)
MS60以上は未流通の状態を示すグレードです。打たれたままの輝き(ラスタ)や接触痕の少なさが重視され、MS65を超えるハイグレード品は希少性が高く、価格も急激に上昇します。
価値を左右するポイント
同じグレードでも、トーン(経年変色)の美しさ、打ち味の良さ、目立つ傷の有無などによって取引価格は変動します。高額での売却を検討する場合は、PCGSやNGCなどの第三者鑑定機関によるスラブ化(カプセル封入認証)を受けることで、信頼性と価値の向上が期待できます。