南アメリカの歴史

1700年当時のアメリカ先住民(インディアン)の人口はどのくらい?

1700年の北米:先住民こそが主な住民だった

1700年頃の北米大陸において、先住民(ネイティブ・アメリカン、いわゆる「インディアン」)の人口は決して少なかったわけではありません。研究者の推定によれば、現在のアメリカ合衆国本土にあたる地域には、およそ100万人前後、あるいはそれ以上の先住民が暮らしていたと考えられています。

一方、この時期のヨーロッパ系入植者の数はまだ限られており、イギリス領植民地の人口は合計でも25万人程度にとどまっていました。つまり、1700年の時点では、先住民の方が圧倒的に多い「多数派」だったのです。

部族ごとに多様な社会が栄えていた

当時の先住民は単一の集団ではなく、チェロキーやナバホ、スー、イロコイ連邦など、数百に及ぶ部族・言語集団に分かれていました。東部では農耕を中心とした定住生活が、平原ではバッファロー狩りを行う遊動生活が営まれるなど、地域ごとに多彩な文化が発展していました。

その後に訪れた人口の激減

しかし18世紀以降、ヨーロッパからの入植者が急増するにつれ、先住民の人口は激減していきます。天然痘や麻疹などの伝染病の流行、土地の喪失、さらには1830年代の強制移住政策(いわゆる「涙の道」)といった要因により、19世紀末には先住民の人口は数十万人規模まで減少したとされています。

「インディアン」と「インド系移民」の混同に注意

ここで留意したいのは、「インディアン」という言葉には二つの意味があるという点です。歴史的文脈での「インディアン」は通常、先住民(ネイティブ・アメリカン)を指しますが、現代アメリカの「インド系アメリカ人」は、南アジアのインドから移住した人々とその子孫を意味します。
インド系移民のアメリカへの流入は、19世紀末から20世紀初頭にかけて少量ながら始まり、当初はカリフォルニア州などへ渡った労働者が中心でした。本格的な増加は1965年の移民法改正以降であり、現在ではインド系コミュニティはアメリカ社会において重要な存在となっています。

まとめ

1700年当時、北米に住んでいたのは圧倒的に先住民であり、その人口はヨーロッパ系入植者を大きく上回っていました。「先住民の人口がごくわずかだった」というのは誤解であり、実際はその逆でした。その後の歴史の中で先住民の人口は一時激減しましたが、近年は回復傾向にあり、2020年の国勢調査ではアメリカインディアン・アラスカ先住民として約970万人が報告されています。