モンロー主義(The Monroe Doctrine)とは
モンロー主義とは、1823年に当時のアメリカ合衆国大統領ジェームズ・モンロー(James Monroe)によって発表された外交政策上の重要な声明です。この宣言は、その後のアメリカ外交の基本方針を形作ることとなり、19世紀から20世紀にかけての国際関係に大きな影響を与えました。
宣言の主な内容
モンロー大統領は、次のような原則を明確に打ち出しました。
- ヨーロッパ列強による西半球へのさらなる植民地化や干渉は、アメリカ合衆国によって「侵略行為」とみなされる。
- ヨーロッパ諸国が南北アメリカ大陸に新たな植民地を設立しようとしたり、既存の政府に介入しようとしたりする場合、それはアメリカにとって脅威であるとみなす。
モンロー主義の目的
それでは、モンロー主義の目的は何だったのでしょうか。その核心は以下の2点に集約されます。
1. ヨーロッパ勢力の再植民地化の阻止
当時、ラテンアメリカの多くの国々がスペインやポルトガルからの独立を果たしたばかりでした。モンロー主義は、これら新興独立国が再びヨーロッパ列強の支配下に置かれたり、内政に干渉されたりすることを防ぐことを狙いとしていました。
2. アメリカの安全保障の確保
もう一つの重要な目的は、ヨーロッパ勢力が西半球で拡張することを防ぎ、それによってアメリカ合衆国自身の安全と安定を守ることにありました。欧州の影響力の拡大を抑えることは、自国の防衛線を守ることと直結していたのです。
歴史に残した影響
モンロー主義は、アメリカが西半球の「保護者」であるという役割を主張した、極めて重要な外交政策声明でした。
しかし、この原則は発表以降、何度も引用され、ラテンアメリカにおけるアメリカの軍事介入を正当化する根拠としても用いられてきました。
19世紀から20世紀にかけてのアメリカ外交政策の大部分を方向づけたこの教義は、今日においても中南米地域に対するアメリカの政策に影響を及ぼし続けています。