一見デタラメな文字列――その正体とは?
母音と子音を無作為につなぎ合わせたようにしか見えないこの言葉。実は、これは記事タイトルのごく一部にすぎません。完全なタイトルは以下の通りです。
Cesautica-Claunegalo-Vestidomiciano-Nertraa-Antonmarco
(セサウティカ・クラウネガロ・ヴェスティドミキアーノ・ネルトラーア・アントンマルコ)
「また、さらに長い文字の羅列ではないか」と思った方もいるでしょう。ところがこれ、ただの暗号ではありません。ユリウス・カエサル(厳密には皇帝ではなく終身独裁官ですが、ここでは皇帝の一人として数えます)からマルクス・アウレリウスに至るまでのローマ皇帝の名前を、在位順にもれなく覚えてしまうための語呂合わせ(ニーモニック)なのです。
語呂合わせの仕組み:音節と皇帝名の対応表
この記憶術は、各皇帝の名前の冒頭の音節をつなぎ合わせて造られています。対応関係は次の通りです。
- Ce = カエサル(Caesar)
- Au = アウグストゥス(Augustus)
- Ti = ティベリウス(Tiberius)
- Ca = カリグラ(Caligula)
- Clau = クラウディウス(Claudius)
- Ne = ネロ(Nero)
- Gal = ガルバ(Galba)
- O = オト(Otho)
- Vi = ウィテリウス(Vitellius)
- Ves = ウェスパシアヌス(Vespasianus)
- Ti = ティトゥス(Titus)
- Do = ドミティアヌス(Domitianus)
- Ner = ネルウァ(Nerva)
- Tra = トラヤヌス(Traianus)
- A = ハドリアヌス(Hadrianus)
- Ant = アントニヌス・ピウス(Antoninus Pius)
- Marco = マルクス・アウレリウス(Marcus Aurelius)
5つのブロックで王朝ごとに覚える
この語呂合わせは、大きく5つのブロックに分かれており、それぞれローマ史の時代区分ともきれいに対応しています。
- Ce+Au+Ti+Ca → セサウティカ:ユリウス・クラウディウス朝の4帝
- Clau+Ne+Gal+O → クラウネガロ:ネロの死後、群雄が乱立した「四皇帝の年」(69年)もカバー
- Vi/Ves+Ti+Do → ヴェスティドミキアーノ:ウィテリウスからドミティアヌスまで、フラウィウス朝の時代
- Ner+Tra+A → ネルトラーア:「五賢帝」の幕開け
- Ant+Marco → アントンマルコ:アントニヌス朝の頂点、哲学者皇帝まで
このように音節を順にたどるだけで、計17人の皇帝を正しい順序で思い出すことができます。
歴代皇帝をひと目で確認できる一覧図
最後に、アウグストゥスからロムルス・アウグストゥルス(西ローマ帝国最後の皇帝)までの歴代皇帝をまとめた図版をご紹介します。画像をクリックすると拡大表示されます。

歴史の試験対策はもちろん、教養としても役立つこの語呂合わせ。まずは声に出して読み、リズムに乗せて繰り返してみてください。繰り返すうちに、17人の皇帝の顔ぶれと順序が自然と頭に刻まれていくはずです。