ヨーロッパの歴史

歴史を動かした「7月の戦い」10選|ゲティスバーグからクルスクまで

歴史を振り返ると、7月は数々の決定的な戦いが行われた月です。南北戦争の転換点となったゲティスバーグ、第一次世界大戦最大級の消耗戦ソンム、そして史上最大の戦車戦として名高いクルスクなど、7月に勃発した戦いはその後の世界の行方を大きく左右してきました。

この記事では、7月に実際に行われた代表的な戦いを年代順に紹介します。

中世・近世の7月の戦い

ハッティンの戦い(1187年7月4日)

エルサレム王国と、アイユーブ朝のサラディンが激突した戦いです。十字軍側は壊滅的な敗北を喫し、同年10月にはエルサレムが陥落しました。この結果を受けて欧州では第三次十字軍遠征が組織されることになります。

山崎の戦い(1582年7月2日)

本能寺の変で織田信長が討たれた直後、中国地方から電光石火の速さで戻った羽柴秀吉が、明智光秀を破った日本史上屈指の有名な合戦です。わずか十日余りで天下取りの野望が潰えたこの戦いは、「天下分け目の天王山」という言葉の由来としても広く知られています。

ボイン川の戦い(1690年7月1日)

アイルランドで、イングランド王ウィリアム3世と復位を狙う前王ジェームズ2世が争った戦いです。ウィリアム側の勝利によりプロテスタント優位が確定し、その影響は今日の北アイルランド情勢にも及んでいます。

近代の7月の戦い

第一次ブルランの戦い(1861年7月21日)

南北戦争最初の本格的な大会戦です。短期決戦を楽観視していた北部(北軍)の見通しは脆くも崩れ、戦争が長期化する予兆を示すものとなりました。

ゲティスバーグの戦い(1863年7月1日~3日)

南北戦争最大の激戦です。リー将軍率いる南軍の北上を北軍が食い止め、戦局の大きな転換点となりました。翌年にリンカーン大統領が行った「ゲティスバーグ演説」でも広く知られています。

ケーニヒグレーツの戦い(1866年7月3日)

普墺戦争の決戦です。プロイセン軍がオーストリア軍に圧勝したことで、ビスマルクによるドイツ統一への道が大きく開けました。

20世紀の7月の戦い

ソンムの戦い(1916年7月1日開始)

第一次世界大戦西部戦線における最大級の消耗戦です。開戦初日だけで英軍に約5万7千人の死傷者が出たことは特に有名で、また戦車が初めて実戦投入された戦いとしても知られています。

第二次マルヌ会戦(1918年7月15日開始)

第一次世界大戦末期、ドイツ軍最後の大攻勢を連合軍が阻止した戦いです。ここから連合軍の総反攻「百日攻勢」が始まり、戦争は終結へと向かいました。

第一次エル・アラメイン会戦(1942年7月1日~27日)

北アフリカ戦線で、ロンメル将軍率いるドイツ・イタリア軍のエジプト方面への進撃を英連邦軍が阻止した戦いです。同年秋の第二次エル・アラメイン会戦における連合軍反攻の足がかりとなりました。

クルスクの戦い(1943年7月5日開始)

史上最大の戦車戦として名高い、独ソ戦の一大決戦です。ドイツ軍の夏季攻勢は失敗に終わり、以降、東部戦線の主導権はソ連軍の手に移ることになりました。

まとめ

7月は、中世の聖地争奪戦から近代の国家存亡をかけた決戦まで、歴史の岐路となる戦いが数多く起こった月です。戦いがいつ、どこで、なぜ行われたのかを知ることは、世界史の流れを理解する上で貴重な手がかりとなります。気になる戦いがあれば、ぜひそれぞれの背景や経過を深く調べてみてください。