いいえ、違います。アレクサンダー大王がルビコン川を渡って戦争を始めたというのは、よくある誤解です。
ルビコン川を渡ったのはユリウス・カエサル
ルビコン川を渡って戦争の火ぶたを切ったのは、古代ローマの将軍ユリウス・カエサルです。紀元前49年、カエサルは当時「軍団を率いて越えてはならない」とされた国境の川・ルビコン川を渡り、ローマ元老院との内戦に踏み切りました。これが有名な「賽は投げられた(アレア・イアクタ・エスト)」という言葉の由来です。
アレクサンダー大王との関係は?
一方、アレクサンダー大王は紀元前4世紀に活躍したマケドニア王国の王であり、ルビコン川とはまったく関係ありません。彼はギリシャ本土から出発して東方へ遠征し、ペルシア帝国を打ち破るなど、広大な領土を征服しました。その遠征にはルビコン川渡河は含まれていません。
なぜ混同されるのか?
どちらも古代の英雄的な軍事指導者として知られているため、「決断の渡河」というイメージが重なり、二人が混同されやすいのだと考えられます。「ルビコンを渡る」は現代でも重大な決断を下すことのたとえとして使われる慣用句ですが、その主役はあくまでカエサルです。