マヤ文明は、中央アメリカの「メソアメリカ」と呼ばれる一帯で繁栄した古代文明です。その定住範囲は、現在のメキシコ南部、グアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス西部、エルサルバドル西部に広がっていました。
マヤ文明の主要な地域と遺跡
メキシコ南部(ユカタン半島・チアパス州など)
ユカタン半島には、天文台で知られるチチェン・イツァや、プウク様式の建築が美しいウシュマルといった著名な都市が築かれました。また、チアパス州のパレンケは、繊細な浮き彫りと石碑で名高い、マヤ美術の最高峰とされる遺跡です。
グアテマラ
ペテン地方の熱帯雨林にひっそりと佇むティカルは、マヤ最大級の都市国家の一つです。高さ70メートル近くに及ぶ神殿ピラミッドがジャングルの上にそびえる姿は圧巻で、世界遺産にも登録されています。
ベリーズ・ホンジュラス・エルサルバドル
ベリーズにはカラコルやシュナントゥニッチなどの大規模な遺跡があります。ホンジュラス西部のコパンは「マヤのアテネ」と称され、精緻な石彫刻とヒエログリフの階段で特に有名です。エルサルバドル西部にも、ホヤ・デ・セレンのように火山灰によって保存された貴重な遺跡が存在します。
まとめ
マヤ文明は、熱帯雨林から乾燥した台地、カリブ海沿岸まで多様な自然環境の中で発展し、紀元前2000年頃から16世紀のスペイン人による征服まで、長い歳月をかけて独自の文字・暦・数学・天文学を育みました。現在でも数百万人のマヤ系の人々がこれらの地域に暮らし、言語や伝統を受け継いでいます。