「アステカのピラミッドは石でできている」というイメージを持っている人は多いかもしれません。しかし結論から言うと、有名なアステカのピラミッドは純粋な石造りではありませんでした。実際には、日干しレンガ(アドベ)と呼ばれる乾燥させた泥レンガが主要な建材として使われていたのです。
日干しレンガ(アドベ)とは何か
アドベは、泥や粘土にわらなどを混ぜて成形し、窯で焼かずに太陽光で自然乾燥させて作られるレンガです。焼成工程が必要ないため大量生産が容易で、材料も現地で調達できたことから、メソアメリカでは古くから建築資材として広く活用されてきました。
石がまったく使われていなかったわけではない
ただし、ピラミッド全体が日干しレンガだけで構成されていたわけではありません。多くのアステカの建造物は、内部を土やアドベで積み上げ、外側を石で覆うという工法が採られていました。頂上部に設けられた神殿は石材で造られ、祭祀や儀式の場として重要な役割を果たしていました。
なぜ日干しレンガが選ばれたのか
アステカの人々が日干しレンガを好んで使った理由はいくつか考えられます。
- 泥や粘土といった原材料が豊富に入手できた
- 焼きレンガと比べて製造コストと労力が少なくて済んだ
- 加工が簡単で、大規模な建造物を短期間で建設できた
このように、身近な素材を工夫して活用することで、巨大なピラミッドを実現していたのです。
まとめ
アステカのピラミッドは、一般的なイメージとは異なり、石ではなく日干しレンガ(アドベ)が主体の建造物でした。外装に石が使われることもありましたが、構造の中心を支えていたのは乾燥した泥レンガです。古代メソアメリカの建築技術と素材選びの知恵を知ると、ピラミッドの見え方が少し変わるかもしれません。