1813年、オーストラリアのシドニー西方にそびえるブルーマウンテン(青い山脈)を初めて越えた探検隊のメンバーは、以下の3人です。
- グレゴリー・ブラックスランド(Gregory Blaxland) — 1778年〜1853年。イングランド出身の牧畜業者で、遠征の発起人。
- ウィリアム・チャールズ・ウェントワース(William Charles Wentworth) — 1790年〜1872年。ノーフォーク島生まれで、後にオーストラリア屈指の政治家・ジャーナリストとなる人物。
- ウィリアム・ローソン(William Lawson) — 1774年〜1850年。イギリス軍の士官であり、測量にも長けた人物。
歴史的な遠征の背景
当時のニュー・サウス・ウェールズ植民地は、ブルーマウンテンによって内陸部から隔てられており、人口増加に伴う新たな放牧地の確保が急務となっていました。何度も失敗に終わった試みの中で、この3人は「谷ではなく尾根沿いに進む」という画期的な戦略を採用しました。
遠征の経過
1813年5月11日、一行は4人の使用人、4頭の馬、5頭の犬とともに出発し、約21日間にわたる困難な旅の末、5月31日に山脈の西側へ到達しました。彼らが見たのは、豊かな草原が広がる広大な内陸平野でした。
この成功により、植民地は内陸への拡張の道を開き、後のオーストラリアの農業・牧畜業の発展の礎が築かれました。3人はそれぞれ報酬として土地を与えられ、その名は現在も山頂や町の名(マウント・ブラックスランド、ローソンの町など)として残っています。