歴史上の人物

ターラントのボエモン1世(1050年頃 – 1111年):第一回十字軍の英雄とその転落

ターラントのボエモン1世(1050年頃 – 1111年)

ターラントのボエモン1世(1050年頃 – 1111年):第一回十字軍の英雄とその転落南イタリアのノルマン人領主ロベルト・イル・グイスカルドの長男として生まれたボエモンは、第一回十字軍における最も重要な指導者の一人でした。1098年6月2日、彼はシリアの要衝アンティオキアを見事に攻略し、ここにアンティオキア公国を築き上げます。

ビザンツとトルコの挟撃

しかし、新たに手に入れたシリアの公国を守り抜くことは容易ではありませんでした。東ローマ帝国(ビザンツ帝国)とセルジューク朝トルコという二つの強大な勢力による二重の脅威にさらされ、ボエモンはその支配を長く維持することができませんでした。

捕虜生活とヨーロッパへの帰還

1100年、彼はシヴァス(現在のトルコ中部)のアミール(首長)に捕らえられ、1103年までの約3年間を虜囚として過ごすことになります。解放された後、ボエモンは新たな戦力を求め、ヨーロッパへと帰還しました。

ダルマチア遠征の失敗と臣従の誓い

帰還後も野心は衰えることなく、ボエモンはビザンツ帝国を背後から攻撃することを目論み、ダルマチアへ遠征軍を派遣しました。しかしこの遠征は失敗に終わります。結局、彼は東ローマ皇帝アレクシオス1世コムネノスに対して臣従を誓うことを余儀なくされ、その後、東方の地へ戻ることは二度とありませんでした。