1887年Vニッケルとは?
1887年Vニッケルは、アメリカ合衆国で1883年から1912年まで発行された「リバティ・ヘッド・ニッケル(通称:Vニッケル)」のひとつです。裏面に大きなローマ数字の「V(=5)」が描かれていることから「Vニッケル」と呼ばれ、5セント硬貨として広く流通しました。
基本スペック
- 発行造幣局:フィラデルフィア造幣局(ミントマークなし)
- 発行枚数:15,260,370枚
- 額面:5セント
- 素材:銅75%・ニッケル25%
- 重量:5g
- 直径:21.2mm
- 厚み:1.95mm
- 縁(エッジ):プレーン(無地)
デザインの特徴
表面(オモテ)
表面には、左を向いた自由の女神(リバティ)の肖像が描かれています。頭には「LIBERTY」の文字が刻まれた冠を着け、周囲を13個の星が取り囲み、下部には年号「1887」が配されています。
裏面(ウラ)
裏面は、麦の穂などで構成された花輪に囲まれたローマ数字「V」が中央に大きくあしらわれています。この「V」はミントマークではなく、額面の「5」を表すローマ数字である点に注意しましょう。花輪の上部には「E PLURIBUS UNUM」、周囲には「UNITED STATES OF AMERICA」、下部には「CENTS」の文字が刻まれています。
1887年Vニッケルの歴史
リバティ・ヘッド・ニッケルは、シールド・ニッケルの後継として1883年に登場しました。デザインを手掛けたのは、当時の造幣局主任彫刻官チャールズ・バーバー(Charles E. Barber)です。5セント硬貨の表面に自由の女神が描かれたのは、このシリーズが初めてでした。
実は、最初期の1883年版には「CENTS」の表記がなかったため、金メッキをして5ドル金貨と偽るトラブル(いわゆる「ラケット・ニッケル」事件)が多発しました。そのため同年中に裏面へ「CENTS」の文字が追加され、現在知られるデザインが完成しています。
1887年版はフィラデルフィア造幣局のみで鋳造されており、この年のミントマーク付き硬貨は存在しません。リバティ・ヘッド・ニッケルは幅広い層に親しまれ、1913年にバッファロー・ニッケルへと引き継がれるまで約30年間にわたり発行され続けました。
1887年Vニッケルの価値・相場
1887年Vニッケルの価値は、保存状態(グレード)、希少性、市場の需給といった複数の要素によって変動します。一般的に、状態が良いものほど高く評価されます。以下は、各グレード別のおおよその相場目安です(1ドル=約150円換算)。
- Good(G):$10〜$20(約1,500〜3,000円)
- Very Good(VG):$20〜$30(約3,000〜4,500円)
- Fine(F):$30〜$40(約4,500〜6,000円)
- Very Fine(VF):$40〜$50(約6,000〜7,500円)
- Extremely Fine(XF):$50〜$60(約7,500〜9,000円)
- Uncirculated(UNC):$75〜$100(約11,000〜15,000円)
なお、上記の価格はあくまで目安です。実際の取引価格は、硬貨のコンディションや希少性、為替相場や市場動向によって大きく異なる場合があります。売却や購入を検討する際は、信頼できる専門業者による鑑定・査定を受けることをおすすめします。
まとめ
1887年Vニッケルは、アメリカの5セント硬貨の歴史を語るうえで欠かせない一枚です。発行枚数自体は決して少なくありませんが、保存状態の良いものほど希少性が高まり、価値も上昇します。お手持ちの硬貨の状態を正しく見極め、適切な査定を受けることで、納得のいく価格での取引につながるでしょう。
