テウデリック4世とは
テウデリック4世(フランス語名:ティエリー4世、713年頃 - 737年)は、メロヴィング朝フランク王国の国王で、在位期間は721年から737年までです。父は先代の王ダゴベルト3世にあたります。
王位継承の経緯
715年に父ダゴベルト3世が死去した際、テウデリック4世は王位継承から外され、代わりにキルペリク2世が擁立されました。しかし721年、キルペリク2世の死去に伴い、当時フランク王国の実権を握っていた宮宰(マイヨール・ドゥ・パレ)カール・マルテルによって、テウデリック4世は王座に据えられます。
実権なき王「無為王」
テウデリック4世の治世において、政治の実権はすべてカール・マルテルが掌握していました。彼自身は名目上の君主として君臨するだけで、積極的な政治活動を行うことはほとんどありませんでした。
この時代のメロヴィング朝の王たちは、後世「無為王(rois fainéants/怠惰な王たち)」と呼ばれるようになります。テウデリック4世もまた、その典型的な存在であり、カール・マルテルの傀儡として16年間の治世を過ごしました。
死後のフランク王国
737年にテウデリック4世が死去すると、カール・マルテルはあえて後継者を立てず、王位は約6年間空位のままとなりました。この事実は、メロヴィング朝の王権がすでに形骸化していたことを如実に示しています。
その後、743年にキルデリク3世が擁立されますが、751年にはカール・マルテルの子ピピン3世(小ピピン)が教皇の承認を得て王位に就き、ここにカロリング朝が開かれることとなります。テウデリック4世の治世は、まさに二つの王朝が交代する過渡期を象徴する時代だったのです。