ジェームズ・モンロー第5代アメリカ大統領の妻として、1817年から1825年までファーストレディを務めたエリザベス・モンロー。彼女は夫の外交官時代にフランスで暮らした経験から、洗練された欧州風のセンスを身につけ、当時のアメリカ社交界に優雅なファッションをもたらしたことで知られています。ここでは、彼女が好んで着用した服装スタイルを詳しくご紹介します。
ガウン(ロングドレス)
エリザベス・モンローは、シルク、サテン、ベルベットといった高級素材を使用した、床まで届く長さのガウンを身につけていました。レースのトリミング、刺繍、フリルなどの精巧なディテールが施されたドレスが多く、豪華さと気品を兼ね備えていたのが特徴です。
ビスチェ(胸元のデザイン)
体のラインに沿ってフィットするビスチェは、ウエストの細さを際立たせるデザインでした。胸元は低めにカットされ、スクエアネックやVネックのドレスも好んで着用していました。
袖のスタイル
ドレスの袖は、肩元がふんわりと膨らんだパフスリーブで、手首に向かって細くなるロングスリーブが主流でした。このシルエットは19世紀初頭の女性ファッションの典型といえます。
スカート
スカートはボリュームのあるフルスカートで、ウエスト部分にギャザーが寄せられていました。さらに、優雅さと立体感を添えるオーバースカートを重ねて着こなすこともありました。
マントとショール
装いを完成させるために、高級感あふれるマントやショールを羽織ることがよくありました。ベルベットや毛皮といった上質な素材で作られたこれらのアイテムは、保温性とエレガンスの両方を兼ね備え、全体のコーディネートに格調を与えていました。
エンパイアウエストドレスの普及
ファーストレディ時代のエリザベス・モンローは、バスト直下に高いウエストラインを持つ「エンパイアウエストドレス」の普及にも貢献しました。このシルエットはナポレオン時代のフランスで流行したもので、彼女のフランス仕込みの審美眼がよく表れています。
好んだ色彩
赤、青、緑など、大胆で鮮やかな色合いを好んだことでも知られています。コントラストを効かせた配色や、模様があしらわれたドレスを数多く着用し、社交の場で存在感を放っていました。
アクセサリー
ネックレス、イヤリング、ブレスレットなどのジュエリーでドレスを華やかに彩りました。また、手袋、扇子、小ぶりのハンドバッグも、彼女の正装に欠かせないアイテムでした。
ヘアスタイル
髪型については、凝ったアップスタイル、巻き髪、編み髪など、場面に応じてさまざまなアレンジを楽しんでいました。羽根やリボン、その他の装飾品で髪を飾ることも多く、全体的な装いに華やかさをプラスしていました。
まとめ
エリザベス・モンローの服装は、19世紀初頭のアメリカとヨーロッパのファッションが融合したものでした。高級素材、精緻なディテール、そして大胆な色彩——そのすべてが、彼女を当時最もエレガントなファーストレディの一人へと押し上げました。彼女のスタイルは、後のアメリカのファッション文化にも少なからず影響を与えたといわれています。