歴史上の人物

1898年の「E PLURIBUS UNUM」入り1ドル紙幣の価値は?実は存在しないその理由と、代わりに価値が出るケースを解説

「E PLURIBUS UNUM(エ・プルリブス・ウヌム)」という文字と「1898」の年号が入った1ドル紙幣を持っている——そう考えて査定を依頼されるケースは少なくありません。しかし、結論から言うと、そのような1ドル紙幣は存在しません。

なぜ「E PLURIBUS UNUM」の1ドル紙幣は存在しないのか

「E pluribus unum」はラテン語で「多数から一つへ」という意味を持つ、アメリカ合衆国の伝統的な標語です。この言葉は合衆国の国章や硬貨に刻まれており、歴史的にも現在においても、紙幣に印刷されたことはありません。

したがって、「E PLURIBUS UNUM」と「1898」が並んで記された1ドル紙幣というものは、正規のアメリカ紙幣としては発行されていないことになります。もし紙幣のような形のものをお持ちであれば、記念品、レプリカ、あるいは何らかの加工が施された可能性があります。

お持ちのものが「硬貨」なら話は別です

ここで重要なのが、お手元にあるのが本当に紙幣なのかどうかという点です。もし銀色のコインであれば、それはモーガンダラー(Morgan Dollar)と呼ばれる1ドル銀貨である可能性が高いです。

モーガンダラーは1878年から1904年にかけて鋳造された銀貨で、表面には自由の女神像、裏面にはワシの紋章とともに「E PLURIBUS UNUM」の文字が刻まれています。1898年発行のモーガンダラーは実際に存在するため、年号が一致するのは自然なことなのです。

1898年モーガンダラーの価値を見極めるポイント

1898年のモーガンダラーは決して超レア品ではありませんが、状態や種類によっては思った以上の価値が付くことがあります。チェックすべき主なポイントは以下の通りです。

1. 摩耗の程度: 未使用に近いシャープな状態のものほど高く評価されます。女神の髪の毛やワシの羽のディテールがはっきり残っているか確認しましょう。

2. ミントマーク(鋳造工場の刻印): 裏面のワシの下にある小さなアルファベット(O、S、CCなど)が重要です。特に「CC(カーソンシティー)」銘は希少性が高く、高額になる傾向があります。

3. 銀含有量: モーガンダラーは約26.7gの重量があり、90%の純銀を含みます。そのため、状態が悪くても地金としての最低限の価値はあります。

正確な価値を知るには専門家への相談を

コインの価値は状態・希少性・市場相場によって大きく変動します。インターネット上の価格表だけでは判断せず、信頼できるコインショップや鑑定機関(PCGS、NGCなど)に実物を見てもらうことをおすすめします。

まずはお手持ちの品が「紙幣」なのか「硬貨」なのかを改めて確認してみてください。それが価値を見極める第一歩となります。