歴史上の人物

彫刻印刷局が製造する米国紙幣のセキュリティ機能とは?8つの偽造防止マークを解説

彫刻印刷局製の米国紙幣に施された8つのセキュリティ機能

アメリカ合衆国の紙幣は、財務省管轄の「彫刻印刷局(Bureau of Engraving and Printing)」によって印刷されています。同局では、偽造を防ぎ通貨への信頼を維持するため、高度なセキュリティ技術を多数採用しています。ここでは、米国紙幣に施されている主な偽造防止マークを8つご紹介します。

1. 透かし(ウォーターマーク)

透かしは、紙の製造工程で紙そのものに埋め込まれる精巧な画像です。紙幣を光源にかざして透かしてみると、額面に関連する人物の横顔や図柄が薄く浮かび上がります。

2. 金属インキ

金属片を含む特殊なインキが、紙幣の特定の箇所に使用されています。紙幣を傾けたり、見る角度を変えたりすることで色が変化し、視覚的な偽造防止効果を発揮します。

3. マイクロ印刷(極小文字)

極めて小さな文字や数字が、印章や縁取り、肖像画の周囲などに印刷されています。肉眼では判別できず、拡大鏡を使わなければ読み取れないため、追加のセキュリティ層として機能しています。

4. 変色インキ

特別に調合されたインキが、デザインの指定された部分に使われています。紙幣を傾けると、銅色から緑色へ、あるいは銅色から黒色へと色が変化するのが大きな特徴です。

5. セキュリティスレッド(安全糸)

製造段階で紙に埋め込まれる細い縦帯です。一部が紙面に埋め込まれ、一部が表面に浮き出て見える構造になっており、通常は紙幣の中央付近に配置されています。また、一部のセキュリティスレッドには、拡大すると確認できるマイクロ印刷などの独自のマークが含まれています。

6. 紫外線(UV)対応機能

ブラックライト(紫外線)を当てたときにのみ現れる隠し要素も備えています。
・紙全体にランダムに散りばめられた蛍光繊維
・紫外線下で鮮やかに光る、表面の額面数字
・裏面に施されたUVストリップまたはパターン

7. 磁気インク文字認識(MICR)コード

連邦準備制度の印章付近、紙幣の下端に沿って磁気インクで印刷された一連の文字コードです。銀行では、高速計数機による処理の際にこのコードを利用して、紙幣を自動的に仕分け・処理しています。

8. 凹凸のある印刷(エンボス加工)

肖像画、文字、印章などの一部のデザイン要素は、意図的に紙面より浮き上がらせて印刷されています。指先で触れることで凹凸を感じることができ、本物の通貨であるかを見分ける手がかりとなります。

まとめ

彫刻印刷局が製造する米国紙幣に施されたこれらのセキュリティマークは、アメリカ通貨の安全性と真正性を高める重要な役割を果たしています。複数の技術を組み合わせることで偽造のリスクを大幅に低減し、人々の通貨に対する信頼を守っているのです。