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ローマ帝国の危機に関する演習問題と解答解説

ローマ帝国の危機に関する演習問題と解答解説

3世紀以降のローマ帝国は、国境防衛の負担増大、奴隷供給の減少、経済の縮小、蛮族の侵入など、数々の深刻な問題に直面しました。本記事では、こうした「ローマ帝国の危機」に関する代表的な演習問題5問と、その詳しい解答・解説を紹介します。

演習問題

問1

ローマ帝国の領域を形づくる国境線を防衛するには、どのような費用がかかっていましたか。また、その費用はローマ経済における奴隷の確保にどのような影響を与えましたか。

問2

奴隷の供給減少は、ローマの大農園(ラティフンディウム)にどのような影響を与えましたか。

問3

ローマ経済の縮小は、領土の国境を守る防衛力の弱体化をどの程度もたらしましたか。

問4

ローマ帝国の危機とキリスト教の普及との間に関連性を見出すことは可能でしょうか。理由を述べてください。

問5

(OSEC)ローマ帝国の危機期に起こった経済の農村化について、正しい記述を選びなさい。

a)経済危機と蛮族侵入による不安定さがもたらした結果であった
b)奴隷不足の主な原因であった
c)国家がより効率的に税を徴収する機会を提供した
d)商業の発展を促した
e)都市に富の増加をもたらした

解答と解説

問1の解答

時代が下るにつれ、政府は征服済みの領土を維持するために、巨大な辺境軍団の編成・維持といった莫大な資源を費やさなければならなくなりました。この結果、新たな土地の征服よりも、既存の支配地域の防衛が優先されるようになります。奴隷の大半は新たな軍事征服によって獲得されていたため、ローマ帝国は大量の奴隷を確保することが次第に困難になっていきました。

問2の解答

時とともに、大地主たちは奴隷の購入が難しくなりました。市場での奴隷不足により価格が高騰し、それが農園の生産コストを押し上げたのです。やがて、多数の奴隷を抱えた大規模農園を維持できなくなった地主たちは、コロナトゥス(小作農)制度を通じて土地の一部を貸し出すようになりました。

問3の解答

経済活動がローマ政府にもたらす収入は税金という形でした。したがって、経済の縮小は国境を守る軍事力の維持に充てられる資源の減少を意味します。その結果、ローマ帝国に隣接する諸民族は帝国領内に侵入し、領土を奪う好機を得ることになったのです。

問4の解答

はい、関連付けることができます。キリスト教が広まるにつれ、奴隷制はキリスト教の価値観に反する行為とみなされるようになりました。隣人を兄弟として見るようになった改宗者にとって、奴隷制はもはや容認できる慣行ではなくなったからです。

問5の解答

正解はaです。蛮族の侵入が激化し、奴隷の数が減少するにつれて、多くの地主は自らの土地の一部を、解放奴隷や、安全と暮らしを求めて都市を離れ田舎へ向かったパトリキ(貴族)たちに貸し出すようになりました。これが経済の農村化の流れを一層強めることとなりました。